ワードビレッジで計画されている高級コンドミニアム・タワーの「ビクトリア・プレイス」の建設に関する公聴会が9月4日、ハワイ地域開発公社(HCDA)の主催で開催された。
総工費3億7,400万ドルの同タワーは、ハワード・ヒューズ社がカカアコで建設する7番目のタワーで、平均売出価格が100万ドルを超えるタワーとしては4番目のものである。 州運輸局局長でHCDA理事のデビッド・ロドリゲス氏は公聴会で、「ヒューズ社はHCDAの要求よりももっと早期に低価格住宅を建設すべきである」とコメントした。
ヒューズ社は、「ゾーニング規制を守っており、同開発許可を拒否する正当な理由はない」とし、「同タワー建設の前提条件となっている70戸の低価格の住宅の建設は、今年初めに売り出された「ケ・キロハナ」で48戸が建設されており、残り22戸はケ・キロハナの建つワード通りの西側に建設されるタワーに建設される予定である」と述べた。
ビクトリア・プレイス建設認可の条件には、同タワー竣工後2年以内に70戸の低価格住宅を建設することが含まれている。 ヒューズ社は、この60エーカーのワードビレッジに、約4千500戸の住宅と総面積1百万平方フィートの小売施設を備えた15棟のタワーを建設する計画である。HCDAの規定では、この戸数の20%を低価格住宅にすることが求められている。
HCDAのジョン・ウェーレン理事長は、「ヒューズ社は、アウアヒ通りのビクトリア・プレイス内のレストラン・カフェの建設計画を撤回した」と批判した。同社の開発計画では、アウアヒ通りは「散歩、ウィンドウ・ショッピング、食事に理想的」な「緑の都市遊歩道と主要なショッピング通り」になる、と書かれている。
ヒューズ社は、「ワードビレッジの商業スペースの多くが既に、アウアヒ通りの山側に集中しており、中央公園もアウアヒ通りに面している。このためアウアヒ通りには当初の設計コンセプトが既に反映されている」と反論した。
ヒューズ社は当初、2棟の「ゲートウェイタワーズ」(28階建て123戸、35階建て113戸)の建設を計画しHCDAの認可を受けたが、最初のタワーの販売不振でこの計画を取りやめ、ビクトリア・プレイス(40階建て350戸)の建設計画を新たに申請した。
同社は、ビクトリア・プレイスの売出予定価格を公表していないが、「ワイエア」(平均価格360万ドル)と同レベルになると予想されている。 2回目で最終の公聴会は10月2日に予定されており、許可が下りれば、来年早々に販売が開始され、2020年の第3四半期に建設が始まる。
(日刊サン 2019.09.20)