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TMT紛争、 推進派がホノルルで訴え

Bynikkansan

8月 2, 2019

https://www.tmt.org/

 

400人以上のTMT(30メートル望遠鏡:総工費14億ドル)建設の推進派の人々が7月25日、州議会前で、行き交う車や人々にプラカードやサインを掲げ、TMT支持を訴えた。一方、ほぼ同じ数の反対派は、通りの反対側で建設中止を訴えた。 支持派、反対派ともに平穏にデモを行い、行き交う車は双方のデモ隊にクラクションを鳴らし、支持を表明していた。

 

一方、ハワイ島のマウナ・ケア山麓では、反対派が次世代望遠鏡TMTの建設を阻止しようと、建設機器の搬入を妨害し、徹底抗戦を行っていた。 ホノルルでの2時間にわたる推進派のデモの主催者は、「ハワイは天文学とその学問的・経済的価値を充分に理解しており、ハワイの文化と科学がマウナ・ケアで共存できることを世界に示したい」と述べた。

 

ホノルルで弁護士業を営むネイティブ・ハワイアンの主催者サミュエル・ワイルダー・キング2世は、「思った以上に人々が集まってくれた。ハワイが追求すべき道は、未来、進歩、協調の精神、文化を分かち合う事、であることを示したかった。山には充分なペースがある」と述べた。

 

ハワイアンの血を引くという推進派のケン・ワグナーさんは、「イムア(前進) TMT」のサインを掲げ、「山を共有することはできるはずだ」と語った。 反対派リーダーのクム・フラ・ヒナレイモアナ・ウォン-カル氏は、「望遠鏡自体は重要ではなく、この反対運動はハワイアンの心と精神を復活するための運動に変化してきている」と述べた。

 

反対派の何人かは、「先祖の聖なる地が奪われるのを恐れ、立ち上がった。TMTは、山が神聖とは見なされていない場所、たとえば、カナリア諸島、に設置すべきである」と語った。

 

 

(日刊サン 2019.08.03)