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HMSAとカイザー、オバマケア保険料を値上げ

Bynikkansan

11月 16, 2017

 州がハワイ医療サービス協会(HMSA)の保険料19.8%増額とカイザー・パーマネンテ社のオバマケア・ヘルスプランの24.1%増額を承認。ハワイ住民およそ34000人の健康保険料は2018年から値上げされる。

 ハワイの健康保険料を統制する商業消費者局保健課は1日、来年1月1日から施行される保険料増額の最終決定を下した。影響を受けるのは医療費負担適正化法(ACA)が適用される住民。当初HMSAは27.1%、カイザーは25.2%の保険料値上げを求めていた。

 

 次年度の保険料は、新規加入者数や医療サービスの利用頻度、連邦政府が保険会社に保険料負担軽減補助金(CSR)の支払いを停止するケースを含む『ACAに関し国家が直面する不確実性』に左右される。カイザー社の広報担当は「当社も他の保険会社同様、政府の補助金によって利益を得ていました。補助金の中止を受け不足分を補うため保険料を調整しなければなりません」と話す。また、複雑な行政上の要件、プログラムや規則の変更、新医療技術、薬物処方料の値上げも保険料増額の一因であると付け加えた。

 

 HMSAの副代表エリサ・ヤダオ氏は「今年トランプ大統領はACAの負担軽減補助金の支払いを停止する意向を表明しました。この補助金が無ければ、HMSAを含む全国の保険会社は2018年に保険料を大幅値上げせざるを得ません」と述べた。

 

 カイザー・ファミリー基金のアナリストは「ハワイを含めアメリカ全体の保険会社にとって全てのプランで数十パーセント平均レートが上がります。補償レベル(ブロンズ~プラチナ)による差が大きくなるでしょう。この値上がりは補助金の適用がなく保険料の税控除も受けていない人に痛手となります」と話す。 連邦の健康保険料控除が適用される人は、HealthCare.govから保険を契約すれば月々の保険料が軽減される。

 

 保険コミッショナーのゴードン・イトウ氏は「補償レベル別の様々な会社やプランを比較する機会です。年齢と収入によってはブロンズプランが月額5〜10ドルの負担で済みます。自分に最適な保険プランを決定するため月額保険料だけでなく受けられる控除額や自己負担限度額を比較するべきです」と語った。

 

 カイザー・ファミリー基金によると、40歳で年収3万ドルのホノルル住民が補助金適用を受けない場合2018年の月額保険料は437ドルだが、保険料税額控除を受けた低価格シルバープランの場合は月額保険料が172ドルに減額できる。

 

(日刊サン 2017. 11. 11)