甘いプルメリアの香りが満ちるミッション・メモリアル・ビルディングで8日、ボランティアが集まり、古のハワイの統治者に敬意を表し巨大なレイを作成した。 9日に開催されるカメハメハ大王の銅像への献花セレモニーで捧げる40フィートのレイを、約15名のボランティアと市の職員がピンクと黄色のプルメリア5000個を使って制作。作業は午前9時から開始され、ボランティア達は10時間で完成させたいと話していた。 プルメリアに使用されたピンクと黄色は、ハワイの王室を象徴する色。
「私達は毎年、大王に敬意を表してレイを作ります。前進するためには過去を敬わなければならないとの市長の言葉に沿うためです」と、ホノルル市長室文化芸術部でエグゼクティブディレクターを務めるミスティ・ケライ氏は話す。 過去のレイとは異なり、今年はぎっしりと詰まって丸みのある外観だ。「これはとても特別なんです。クイ・ポエポエという丸いレイを作りました。羽で作るレイ、レイフルのような製法を用いました」と、ケライ氏。
レイの献花セレモニーは、アリイオラニ・ハレのカメハメハ大王1世像の前で9日午後3時から開催された。10日には、第101回カメハメハ大王デー・フローラル・パレードが午前9時イオラニ・パレスからスタートし、ワイキキを通りカピオラニ・パークまで続いた。 時を同じくしてワシントンD.C.のキャピタルズ・エマンシペーション・ホールでも、48回目のレイ献花セレモニーが開催された。こちらも1810年にハワイを統一して王国を樹立したカメハメハ大王を称えるイベント。
ハワイ州選出下院議員タルシ・ギャバード氏は「カメハメハ大王は時代を先駆けて真の統合を理解していたリーダーです。槍や武器を用いるのではなく、対話や相互理解によって人々を導き、共通のゴールの追求に努めました」と述べた。 今年はイベントのテーマに『若き弟や妹達に先駆け、戦闘の苦い水を飲み干そう、勝利を確実にするまで引き返さない』が掲げられた。 ハワイ州選出上院議員のメイジー・ヒロノ氏は「私達は人々がお互いのために共に戦ったハワイの歴史を大変誇りに思っています。島々を統一した大王の偉業を思い出し、これからも団結していかなければならないとの思いを胸につのっています」と話した。
D.C.のイベントには他にもカウアイ市長のバーナード・カルヴァーリョ氏、ハワイ州上院議長ロン・コウチ氏、ハワイ人問題事務局副局長ダン・アフナ氏が参加した。メリーランド、ヴァージニア、ワシントンD.C.のフラ団体によるダンスも披露された。
【週刊ニュースダイジェスト 6/7〜6/13】