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州が不認可のCBD製品を取締へ

Bynikkansan

9月 21, 2019

州衛生局(DOH)は、未成年への売込や喫煙(ベイピング)が宣伝され問題となっている不認可CBD製品の規制を前向きに検討している。

ブルース・アンダーソン衛生局長は9月12日のカンナビスとCBD問題を審議する州議会で、「CBDはどこでも手に入れられるが、その安全性を懸念している。動物の形をしたグミやキャンディーなどの未成年向けの製品と喫煙用製品に目を光らせている」と証言した。

正規に認可されたCBDは、不安、筋肉痛、不眠症、ニキビに効果があると言われているが、米国食品医薬品局は、食品、飲料、サプリメントなどでのCBDの使用を禁止している。

DOHは9月9日、ハワイ島の青年がベイピングによる「深刻な肺損傷」で入院したケースを調査中であると発表した。450件以上の深刻な肺損傷の事例が報告されており、その内少なくとも6人以上が死亡している。

ハワイでは、医療用大麻は厳しく規制されているが、CBDに対する規制はない。DOHは最近、医療用大麻薬局を除き、CBDを販売することは違法であり、テストされていないCBD製品には潜在的な健康上のリスクがあり安全ではないと警告した。

同局は、「CBDは処方薬で、食品に添加されている場合は違法である。我々は、これらの製品を排除すべく動いているが、取り締まりの人手が不足している」とコメントした。

DOHの食品・医薬品部門には、何千軒もの小売店を監視する職員は6人しかいないという。

マリファナ研究家のマイケル・バックス氏は、「規制されていないCBDは体内の薬物代謝に関与する酵素の働きを阻害し、血中の処方薬のレベルを高める。これらのCBD製品の問題は、それがどこから来たのかわからないということである。米国に密輸されている製品のCBD含有量は少ないが、一部の製品は危険レベルの含有量があり、肺炎を引き起こし、死亡に至る可能性がある」と付言した。

2014年の農場法案で、研究プログラムの一環としての麻の栽培が承認された。州農務局は、30の企業に研究プログラム用のヘンプ(大麻)及びCBD生産を認可している。

CBD製品の市場は2018年の6億1800万ドルから2022年には220億ドルに成長すると予想されている。

ハワイでの商業用ヘンプ生産を全面解禁する法案は7月、イゲ知事が拒否権を発動した。

 

(日刊サン 2019.09.21)