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ハワイ州議会始まる 最低賃金、選挙制度等を審議

Bynikkansan

1月 26, 2019

ハワイ州議会は116日朝から重要法案の審議を開始した。

サイキ下院議長は、アフォーダブル住宅とホームレス対策のための数億ドルの予算が迅速かつ効率的に執行されるように、議会が監視することが重要であると語った。

民主党の多数派リーダー、オー・ベラッティ氏は、イゲ知事はホームレス対策用の予算の執行が遅く、運用法に工夫が足りない、と批判した。

議会は、ホームレス対策から違法なバケーション・レンタルまでの全ての課題に対し、イゲ知事は明確な計画や提案を用意していない、と同知事を批判した。

昨年の知事選では上下院が同知事の対抗馬のコリーン・ハナブサ候補を推薦したため、議会と同知事の関係は緊迫度を増している。

イゲ知事は、下院・上院の議員たちが「たくさんの共通の価値観と目標を共有していた」と賛辞を送り、サイキ議長のコメントに関しては、「私たち政府は計画を定期的に監査しているが、議会による精査と監視も期待したい。私たちは、非常に多くのプロジェクトを大きく前進させている」と述べた。

一方、ロン・コウチ上院議長はイゲ政権に対して協調的な態度を示した。

イゲ知事は、71日からの新会計年度において、例外的に大きな建設プロジェクト用予算20億ドル超を議会に要求したが、同議長は、景気減速が予想される時期の政府の建設工事は景気下支えの効果があると歓迎した。

同氏はまた、ベッド&ブレックファーストとその他のバケーション・レンタルからの税金徴収の立法措置についても知事と協力したいと述べた。

201811日に1時間10.10ドルに引き上げられた最低賃金の再引き上げも重要議題の一つである。

イゲ氏は、最低賃金を引き上げる計画があると示唆した。「15ドルになると見ているが、色々なレベルの多くの意見・提案があると思う」と知事は語った。

共和党下院議員で少数派リーダーのワード氏は、最低賃金の引き上げについては共和党も賛成であると示唆し、一度に大きく上げるのではなく徐々に実行すべきである、と語った。

選挙制度改革も議題に上った。コウチ議長は、この秋の2回の選挙での接戦で、時代遅れの選挙法の改正の必要性が見えてきた、と述べた。

19選挙区で共和党員のカート・フェヴェラ氏がマット・ロプレスティ氏を116票差で破り共和党員が初めて上院議員に当選したケースと、ホノルル市議会議員選の第4選挙区でトレバー・オザワ氏がトミー・ウォルターズ氏を22票差で破ったケース(ハワイ最高裁判所で審議中)が当該の選挙で、有権者は自動再集計を強く要望している。

接戦における自動再集計を義務付ける法案は、2017年に上院で可決されたが、下院委員会で拒否された。

「選挙結果を決定できず議会や行政府が麻痺するような事態を避ける方法を探さなくてはならない。集計をどのような方法で行うかの方向性を示す必要がある」とコウチ議長は述べた。

州全体で全ての投票を郵便だけで行うという法案が提案されたが、昨年の議会にて、先ずカウアイ郡で2022年から郵便だけの投票を実施する案が可決された。この法案をハワイ州全体に適用するかどうかが議論の焦点となる。イゲ知事はその考えに賛成している。

 

写真:Theodore Trimmer / Shutterstock.com

(日刊サン 2019.01.26)