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8年間、東日本大震災の被災者を支え続けたNPO 100回のチャリティ・マッサージを達成、次なる支援へ!

Bynikkansan

10月 24, 2019

▲100回目の節目のチャリティ・マッサージはパロロ本願寺で行われた。本願寺のご住職も資金援助マッサージの常連さん。本日の応援セラピストはミナコさんとカオリさん

 

 

先週10月19日、ホノルル妙法寺で行われた『立川談慶チャリティ寄席』は、日刊サンでも紹介し、大勢の方が楽しんだイベントだった。  

 

今年で2回目となるこのイベントの主催はClub Casa Della Dolce Vita(クラブ・カサ・デラ・ドルチェ・ビタ)というNPOだ。代表はChiemi Ota(チエミ オオタ)さん。  

 

NPO Club Casa Della Dolce Vita 代表チエミ オオタさん

 

▲ハワイ在住30年になるチエミさん。ボランティア仲間が作ってくれるチョークアート、今回は100回記念。

パートナーであるフランキーさんとのなれ初めは?

「語学留学でハワイに来て、ホームステイしたのが彼の実家だったんです」。ニューヨーク出身で、ハワイでベテランシェフとして働いてきたフランキーさんは、現在自邸でチエミさんとともに、イタリアンからマクロビオティック、ハワイアン料理まで、世界各国の料理を教えている。宿泊も可能。  

 

問い合わせはチエミさんへ(TEL 808-206-5258)

 

チエミさんはパートナーで料理家のフランキーさんとともに、オアフ島のマカハ・バレーにある大きな自邸Casa Della Dolce Vitaで、料理や英語を教えるホームステイ・プログラムを提供している。  

 

家の名はイタリア語で「甘く優しい生活の満ちあふれる家」という意味。庭で育てられている有機野菜やハーブ、果物などを使った手作りの料理もさることながら、自邸までも手作りだという二人は、ハートウォーミングなボランティア精神にあふれるナチュラリストだ。  

 

2011年3月11日の東日本大震災の半年後に、福島や東北各地を訪れてボランティア活動を開始。マッサージ・セラピストでもあるチエミさんは、心と体が少しでも癒されるよう、被災者の方々をマッサージ。親子でできるマッサージもレクチャーし、スキンシップを通して悲しみや不安をケアする普及活動をしてきた。

 

「はじめの頃は年に2回、東北の被災地に行ってボランティア活動をしていました。今でも年に1回は行っています。肌が触れ合うマッサージは心と体の回復にとても役立つんです。なので現地でのセラピストの養成もしています。一人暮らしのお年寄りとも個人的に繋がっていたりするので、ハワイからも励まし続けています。生活は再建できたかもしれないけれど、心の支援はまだまだ必要ですから」

 

ハワイでも震災直後からチャリティ・クッキングプロジェクトやチャリティ・マッサージプロジェクトを開始。  

 

フランキーさんは1年間、ファーマーズマーケットのフードトラックで、得意のイタリアンを作って販売、チャリティしてきた。チエミさんは月命日の毎月10日にマッサージを行い、収益を東北支援に当ててきた。2013年にはNPOとしての活動が認可され、セラピストの仲間達のべ20人ほども手弁当で参加して、8年間も活動は続いた。そして今月10月10日、100回目という大きな節目を迎えた。

 

「先日も台風19号の影響で、日本列島の広いエリアが被災されました。私たちの活動も東日本大震災の被災者の方に限らず、今後はさまざまな災害で影響を受けた、とくに子ども達の支援にフォーカスしていこうと考えています。8年間毎月続けてきたチャリティ・マッサージはひとまず区切りをつけて今回で終了しますが、また来年からは違う形でマッサージ・セラピーをプランする予定です」  

 

チャリティ寄席や被災地にまつわる映画の上映会、バザーなどのイベントは継続して開催していく予定だという。日刊サンでも今後もイベント告知をします。  

 

NPO Club Casa Della Dolce Vitaの活動支援に加わりたい、カンパをしたいという方は、[email protected]へ問い合わせを。

 

(取材・文 奥山夏実)

 

 

(日刊サン 2019.10.24)