日刊サンWEB

過去記事サイト

藻類バイオ燃料会社が商業活動を開始

Bynikkansan

9月 22, 2018

11年前にハワイで藻類から燃料を製造するテストを始めていた、サンディエゴとハワイに本拠を置くセラーナ社は、9月7日、その研究が成功裏に終了したのでハワイに商業生産用の工場を建設する予定であると発表した。同社は、ハワイ島にある6エーカーの研究施設を、サイノテック社(カイルアコナの州技術工業団地の90エーカーの施設で栄養食品用の微少藻類を生産する地元企業)に売却することに合意したと発表した。売却価格は明らかにされていない。セラーナ社は従業員15名全員を解雇し、商業規模生産のためのより大きな工場の建設に注力する。同社CEOのマーティン・サバースキー氏は、「同社は過去7年間に研究開発費として年間平均約200万ドルを使い、設立以来、連邦政府の交付金や民間投資を充当し、1億ドル以上を費やした。  

 

また、商業生産で利益が出るほどの燃料収率を達成したので、研究開発を続行する意味がない」と述べた。  9月7日の同社の発表によると、同社はハワイ州立自然エネルギー研究所の54エーカーの土地に商業施設を建設することを計画している。1社から2700万ドルの資金提供の話があるが、さらなる資金が必要であり、十分な資金が確保されたとしても、施設の建設には1年以上かかる。商業生産開始の発表は、今回で2度目。最初は設立から間もない段階であり実現しなかった。同社は2007年、微少藻類から燃料を生産する目的で、ヨーロッパのロイヤル・ダッチ・シェル社とハワイのHRバイオ・ペトロリアム社の合弁会社として設立され、2008年、マウイ電力と アレキザンダー&ボールドウィン社と覚書を交わし、マウイ島に藻類バイオ燃料の商業施設を建設し、同電力に発電燃料を供給することを目指した。しかし、2011年シェルは合弁事業から撤退した。 

 

(日刊サン 2018.09.22)