サンディエゴ動物園グローバルのハワイ絶滅危惧種鳥類保護プログラムで、2016年の繁殖期であった先週、初のハワイガラス、アララが孵化し、喜びの声をあげている。
孵化した雛は、今年の後半にハワイ島の原生林に戻される。アララは2002年から原生林に生息しておらず、サンディエゴ動物園グローバルで運営されているプログラムのみで保護されている。
絶滅の危機に陥った原因は、生息地の減少と、捕食動物や病気を持ち込まれたことによる。ハワイ絶滅危惧種鳥類保護プログラムのマネージャーであるブライス・マスダ氏は、「今回の孵化は、今までの最短記録になります。この雛が今年の秋、原生林に放たれるグループの一羽になる可能性は高いですが、全ての雛候補たちが孵化するまで、原生林に返されるグループは明確にはなりません」と語る。
3月4日誕生したこの最初の雛は、センターのスタッフによって人工孵化されたもの。雛は人間の面影を刻印しないために、目が開き次第、人形を使用して飼育をする。動物ケアスタッフは、今年の後半には2つの若いアララのグループを原生林に放ちたいとしている。
アララ再導入に向けての共同作業は、ハワイ島で保護されている大規模地域を確保するために、多くのパートナーとの協力が重要になっている。 一方、4月初旬にはまた新たな孵化が期待されている。