6月4日から8日までホノルルを訪問された秋篠宮殿下と同妃殿下。6日昼前には、ヌウアヌ地区にあるクアキニ・メディカルセンターを訪れた。
ここはハワイ州の中でも最先端の総合病院で、ハワイ大学とも共同で医療技術の開発なども行っている。歴史も長く、もともとは日本人移民を救済するために1900年(明治33年)に建てられた慈善病院が前身だ。
クアキニ病院は皇室ともゆかりがあり、その改修や拡張のために大正天皇皇后陛下や昭和天皇皇后陛下から御下賜金を拝受してきた。
現在はハワイの全州民に解放されており、300人近くが入院治療、介護を受けているが、入院患者の5割以上、高齢者介護施設のほぼ全員が日系人だ。
その中の24人が秋篠宮ご夫妻をレイで迎えて面会された。
入居者は2つのグループに分かれて輪になって椅子に座り、秋篠宮さまと紀子さまは分かれてグループの皆さんと一人ひとりと歓談。「ハワイにはいつ来たのですか?」、「日本はどちらのご出身ですか?」などと、ご夫妻は床に膝をついて、高齢者の方々の手を取りながら話された。中には英語で話し返す人もおり、ご夫妻とも英語には英語で応じ、中には感極まって涙ぐむ人もいた。
7日には日本人のハワイへの集団移民150周年を祝う式典に出席された。秋篠宮さまは「第二次世界大戦期の苦境を乗り越え、日系アメリカ人がコミュニティーの発展に寄与してきたことは誇るべきこと」と英語であいさつした。 (取材・文 奥山夏実)
(日刊サン 2018.06.13)