教職員が感じている仕事の魅力などがハワイ州が低いスコアであることが、新しい調査で判明した。また、実態はもっと深刻だという指摘も上がっている。 非政府機構のラーニングポリシーインスティテュートによれば、教職に対する魅力評価で、ハワイ州は5ポイント満点中2.75ポイントだった。このランキングは給与、勤務条件、教職資格、離職率等の要素によって計算される。
社会学教師エイミー・ペルーソ氏は、この結果は教師が直面している問題の重要な点を見落としていると指摘、「ハワイ州の教職員の実態は、調査ポイントよりさらに低い」という。 アメリカの全国的な調査では、例えばハワイの教職員の給与は$5,000で全国平均より高い。しかし、これにはハワイの生活費の高さなどが考慮されていない。「仮に同程度の生活費がかかる地域と比較すれば、ハワイ州の給与額は最も低くなる」とペルーソ氏はいう。 調査結果は、81%のハワイの教職員が教室の企画、教材、指導方法において主導権を持っていると感じていると表している。しかし、これは2012年の数字を根拠にした結果だ。
「過去4年間で様々な変化があったが、特筆すべきは多くの自主性を失ったことにあると感じる。多数の教職員が、評価システムと自主性の喪失が致命的な要素だという意見でしょう」と同氏は話す。 ハワイ州は長期的な教職員不足に苦しんでおり、今年度の開始時には必要な教職員数が625人も不足していた。
ハワイ大学マノア校教育学部長のドナルド・ヤング氏は、生徒達に教職が魅力的だと思わせるのが年々難しくなってきていると話す。「いくつかのケースでは、両親やほかの教師達などに教職に就くことを反対されていました」。同氏によると、ハワイ大学では他の学部の生徒に対しても教育専攻との併行専攻を募っている。また、同学部では教職を目指す生徒にもっと州が奨学金を出資してくれることを望んでいる。
ペルーソ氏は、「ハワイが他州よりも教職員の保持率が悪かったとの全国調査結果は正しい」といい、「私たちはもっと高い給与が支払われ、もっと充実した福利厚生を与えれるべきです。教師を罰するのではなく、励ますような評価システムに変更する必要があります」と話している。