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最新調査が、ハワイのビーチからウミガメの姿が消える可能性を予測

Bynikkansan

2月 2, 2015

最新の調査結果によると、気候変動が現在のペースで進んだ場合、2039年にはハワイの海岸でウミガメが日向ぼっこをしなくなる可能性があるということが分かった。

国立海洋大気圏局の科学者によるハワイを拠点とした調査は、予想通りに海水の温度が上昇した場合、2100年までに世界中のアオウミガメが海岸で日向ぼっこをしなくなる可能性があることも報告している。

調査の一部として、研究者はラニケア・ビーチでボランティアが数えた6年分のカメの生息数のデータと、24年間分の人工衛星のデータを分析し、海面の温度が低い時の方が、カメの日向ぼっこの数が多いという結論を下した。

調査によると、ハワイの冬季に海面の温度が73.4度を超えるとき、ウミガメは日向ぼっこをしない傾向があることが判明した。

国立海洋大気圏局ホノルル支部ウミガメ調査プログラムのカイル・ヴァン・ホータン博士とウウェンディ・マークス博士、ギリシャのヨアニア大学のジョン・M・ハーレー博士による研究の同僚評価は、バイオロジー・レターズ誌に先月掲載された。

暖かい日向のビーチで日向ぼっこをすると、カメは体温を調整することができる。また、免疫力や消化能力を高めることもできることが調査結果で報告されている。カメがビーチで日向ぼっこをする習性は、捕食動物から身を守り、巣作りの機会にもつながると信じられている。

日向ぼっこの重要性と気候変動がカメに与える影響をより深く理解するには、更なる調査が必要であると、ヴァン・ホータン博士は述べている。

この調査にあたり、ヴァン・ホータン博士らは、非営利団体マラマ・ナ・ホヌが集計したカメの生息数データを使用した。この団体は、2007年以降、オアフ島ノースショアのラニケア・ビーチで、日向ぼっこをしているカメを保護してきた。

ビーチで日向ぼっこをするカメの数の、季節による規則的な変動は、水が冷たい時ほど増加することが、マラマ・ナ・ホヌのデータによって判明している。

食用と甲羅の採集のため、アオウミガメは乱獲され、1970年代、80年代、90年代の間、主要ハワイ諸島の海岸で日向ぼっこをするカメの姿を目にするのは非常に稀なことだった。

ハワイ州と連邦政府は、アオウミガメの捕獲と虐待を禁止したが、成体のウミガメが定期的にラニケア・ビーチにやってくるようになったのは1999年になってからだった。