ハワイの聴覚障害者のための措置を行った超大作映画がハワイ州全土の映画館で封切り間近となっている。
常時字幕が表示されるオープンキャプションが今週末から開始される。
「これで聴覚障害をお持ちの方でも、映画で字幕を読むことができるようになるのです」とジェームス・トキオカ州議会議員は語った。
トキオカ議員は、全米で初の取り組みとなるオープンキャプションを義務付ける法案認可に尽力した議員の一人だ。これまで聴覚障害を持つ映画ファンは、クローズドキャプションに頼らなければならなかった。
どんな違いがあるのだろうか?
これまでのクローズドキャプションでは、聴覚障害者は映画を観る際、字幕を読むための特別なメガネを着用する必要があった。しかし、オープンキャプションになることで、鑑賞者全員に字幕が見えるようになる。
聴覚障害者のビリー・ケクアさんは、クローズトキャプションは頼りにならず、特殊なメガネをかけるのも鬱陶しいと感じていたことから、映画館に映画を観に行くのをやめてしまったという。
「自分のメガネの上に、さらにその特殊なメガネをかけなければならなかったのです。聴覚障害者である自分にとって、決して気持ちのいい経験ではありませんでした」とケクアさんは通訳者を介して話した。
これでケクアさんや数千ものハワイの聴覚障害者が、特殊なメガネを着用することなく、会話や音の表記を読むことができるようになる。
「すべての映画館に字幕と、さらに音声解説も備わることになります。音声解説は、視覚障害者の方々のためのものです」と、聴覚障害を持つ息子を抱えるトキオカ議員は語った。
全米大手映画館チェーン「コンソレイティッド・シアター」では、オープンキャプションのテストを既に行っている。
「1ヶ月前からテストを開始していますが、平日だけで、週末にはまだ試していないのです」とトキオカ議員。
「スターウォーズ:フォースの覚醒」が、オープンキャプションで公開される最初の映画となる。
「コンソレイティッド・ワード・シアター」で2日土曜日の昼に「スターウォーズ:フォースの覚醒」が封切られ、ケクアさんとその家族も観覧の予定だ。
「映画を観るのをとても楽しみにしています。聴覚障害者も、健常者の人たちと一緒に同じ体験ができる時がきたのです」とケクアさん。
この州法は2018年1月1日に失効となる。トキオカ議員は、その時までには連邦法が施行されるようになると信じている。