Phillip B. Espinasse / Shutterstock.com
連邦の予算が20日で失効し政府機関が閉鎖する中、ハワイでも一部の国立公園は閉鎖や開園時間の短縮を行った。4つの非営利団体がアリゾナ記念館を支援し、20日から22日までパール・ハーバー史跡の全ての施設の営業を維持させた。
支援した団体は『パシフィック・ヒストリック・パークス』『USSボーフィン潜水艦博物館公園』『戦艦ミズーリ・メモリアル』『太平洋航空博物館』。
パール・ハーバー太平洋航空博物館の広報担当アン・ムラタ氏は20日に「私達は政府予算が失効している3日間の資金を提供します」と発表した。
同氏は、政府機関の閉鎖が続くようであれば、非営利団体は22日に会議を行い今後の対応について話し合うとし、もしもアリゾナ記念館が閉鎖する事態になっても非営利団体の運営する施設の営業は続けると述べた。
第2次世界大戦武勲記念史跡の広報担当ジェーソン・ブラント氏は、合衆国国立公園局(NPS)がアリゾナ記念館を開館できる事に対し「提携する民間の非営利団体の皆様の寛大な支援に感謝します」と語った。
しかしrecreation.govからのオンライン・チケット予約サービスは「連邦政府の予算失効により」利用不可とされた。ブラント氏は、チケットは先着順で購入可能で午前7時から販売が開始されると加えた。
閉鎖される国立公園も
一方、ハワイの国立公園は一部閉鎖を余儀なくされた施設が複数あった。ハワイ島のハワイ火山国立公園は、予算失効とキラウエア火山頂上付近とプウオオ火口で続く噴火を理由に閉鎖。同公園の広報担当は活動中の火山の危険性はNPS職員が不在の中、見学者を受け入れるにはリスクが高すぎると述べた。
キラウエアの頂上エリア、クレーター・リム・ドライブ、チェーン・オブ・クレーター・ロード、公園内の溶岩流が活発なエリアの立入りは禁止。ボルケーノ・ハウスやミリタリー・キャンプの宿泊者は22日朝までに退去しなければならず、ボルケーノ・アート・センター・ギャラリーも閉鎖された。
マウイ島ではハレアカラ国立公園のビジター・センター、トイレは閉鎖されたが、トレイルは開放された。日の出を眺める場所として人気の公園の頂上地区は午前3~7時の間は閉鎖され、その他時間帯にはアクセス可能とされた。公園側は、キャビン施設の利用許可を取っていた場合は宿泊予定を変更し政府機能再開後に返金を求めるよう示唆した。
合衆国下院議員のタルシ・ガッバード氏とコリーン・ハナブサ氏は20日、政府機関閉鎖期間の報酬は受け取らないと宣言した。
暫定予算案が22日夜に可決され、23日から政府機能は回復。ハワイ島とマウイ島の国立公園の通常通りの営業が開始された。
(日刊サン 2018.01.27)