建設業界関係者は、24号法案「特別認可検査」がオアフ島の住宅建設をスピードアップするものと期待している。 法案は9月4日に市議会で可決され、9月18に市長が署名、条例化が決定した。
これにより、商業プロジェクトの建設が、市計画・認可証発行局(DPP)による「特別許可」検査によって建設許可証の発行前に始められることになった。
対象は商業プロジェクトで、建設許可申請がすでに受け付けられ、30日間の審査中のもの、すべての土地使用承認が既に行われたものでなければならない。
また、違反や未払いの罰金がなく、洪水と暴風雨規制条件を満たさなければならない、となっている。特別許可検査料は1千ドルで、返金不可。
DPPの検査官は、「プロジェクトの建設許可が承認される合理性があること」「建設が公衆衛生と福祉に脅威を与えていないこと」「タイムリーに開始される緊急性があること」を判断する。
この法案は、建設許可承認の遅れに悩まされた建設業界の要請で、市行政府が起草した。市議会ゾーニング委員会のロン・メナー委員長は、これまでの住居用ハイライズ・タワーの建設許可承認の遅れを背景に、この法案を支持。
新条例は、建築業者が建設を早期に着工することを許可はしているが、建設許可の取得を免除しているわけではない。
コールドウェル市長は、「それは大きな挑戦であった。強い経済の中、多くのプロジェクトの許可申請が殺到している一方、公共部門の人員不足を反映しDPPも人員不足に悩んでいる。住宅建設業者と請負業者にとって、『時は金なり』である」と述べた。
新しい条例によれば、特別許可検査によって建設が開始されるが、それは建設許可証が最終的に発行されることを保証するものでなく、そのリスクはこれまで通り申請者が負う。
また、許可検査中に発見された違反は、同検査の中断、違反の通知、建設作業停止命令、または建設許可申請の審査の中断につながる可能性がある、としている。
DPPによると、現在68件の商業建設許可申請が「待機中」であるという。 ハワイ建築業協会とハワイ・ゼネコン協会は、この条例を歓迎し、新条例が許可申請の審査を大幅にスピードアップするものと、期待を表明した。
新条例は、多くの建設関係者を投入している大規模住宅プロジェクトにより大きな影響を与えるものと期待されている。
また、DPP副局長のティモシー・ヒウ氏は、一戸建て住宅建設許可申請の審査は異なる基準と検査官によって処理されるため、新条例の施行が一戸建て住宅の申請に影響を与えるものではない、と述べた。
(日刊サン 2019.10.04)