日刊サンWEB

過去記事サイト

市議会は、バス、バンの 運賃値上げを否決

Bynikkansan

9月 22, 2018

ホノルル市議会は、コールドウェル市長が提出した来年1月1日からのザ・バスとザ・ハンディ・バンの運賃値上げ案(66号法案)を5対3で否決した。 否決の最大の理由は、年35ドルから110ドルに値上げされる(214%増)高齢者・障害者年間パスと2ドルから 2.50ドルに値上げされる(25%増)ザ・ハンディバン片道運賃である。高齢者・障害者月間パスは6ドルから10ドルへ(67%増)、大人と青少年の年間及び月間パス、片道運賃と1日パスの運賃は、9〜20%値上げされる提案だった。市議会は、交通サービス局(DTS)と公共料金委員会と協議し、もっと緩やかな運賃上昇案を用意する予定である。同委員会が5月に提出した運賃値上案は、片道運賃が25セント上昇し2.25ドル(市長提案は2.50ドル)、低所得者運賃が1ドルで、その値上幅は今回の市長提案より緩いものであった。

 

「ザ・バスの運賃値上げについては、一度に値上げするのではなく、妥当な値上げ幅をある期間にわたり上げていくような配慮が必要だ」とマーティン市議会議長は述べた。DTSのフライスタッキー局長は、「私たちは常に市議会と協議し、運賃が市民の輸送サービスを維持するのに十分なレベルであるか確認している」と述べた。バス利用者のデービッド・ボーン氏は、市議会は来年1月1日からのザ・バス料金を2.50ドルから2.75ドルに値上げすることを承認しており、「負担は、最も余裕のない人々に降りかかる」と述べた。アメリカ障害者法を支持する市民団体(CFADAR)のドナルド・サカモト会長も、市長の運賃値上げ案に反対した。DTSのフライスタッキー局長は、今回の値上げは今年1月に実施された新運賃のカテゴリー間のアンバランスを解消するためのものである、と述べている。例えば、大人用運賃が今年1月に 2.75ドル(以前 2.50ドル)に上昇した時、青少年運賃は1.25ドルにとどまった。したがって今回の案では、大人用運賃の上昇よりも青年用運賃の上昇が高くなった。ハンディヴバンの運賃値上げがなければ、バンの数の不足、利用者の増加に施設が対応できない事態が起こる可能性が出てくる。ザ・バスの利用者は実際かかる費用の27〜33%を負担しているが、ザ・ハンディバンの利用者は実際の運営費用、平均45ドルの約4%しか負担していないという。

 

(日刊サン 2018.09.22)