実業家イーロン・マスク氏率いるテスラ社の子会社である、テスラ・エナジー社とソーラーシティ社が、カウアイ島に巨大な太陽光ファームとエネルギー貯蔵設備を建設するプロジェクトを8日水曜日に発表した。ソーラーシティ社は最近テスラ社に買収されている。
2社とカウアイ島公益事業協同組合(KIUC)、他にも複数の会社が8日水曜日の朝に開催された新プロジェクト発表式典に集まっていた。プロジェクトはリフエ北部のグローブ・ファーム社が所有する50エーカーの土地に開発される。 「KIUCのオーナー会員の方々にとって、大変重大なプロジェクトです」と、KIUCの代表でCEOのデビッド・ビッセル氏は話す。
「日没後もバッテリーに貯蔵した太陽光エネルギーを使用できることで、貴重な燃料の使用量や、温室効果ガス排出量を減らすことができるでしょう」 アメリカ国内で初めてとなる、太陽光エネルギーを夜間でも需要に合わせて供給できる画期的・実用的なシステムのプロジェクトの運用には、テスラ・エナジー社が選ばれ、ソーラーシティ社がシステムを構築した。 テスラ社の52メガワット時リチウムイオン電池貯蔵システムは、送電網1区画に最大13メガワットの電力を供給する。
「史上初めて、太陽光エネルギーが24時間、必要な量に応じて供給可能になります」とテスラ社の共同設立者で技術主任のJ.B・ストローベル氏は述べた。 このプロジェクトでは、およそ55000台のソーラーパネルと、272のテスラ社の貯蔵電池が導入され、KIUCの供給する電力の40%以上相当の再生可能エネルギーを生成する。
KIUCはこのプロジェクトから電力を1キロワット時あたり13.9セントで20年間購入する契約を結んでおり、この値段は現在の石油にかかる費用よりはるかに安い。 KIUCはヴァージニア州のAES社とも太陽光とバッテリーを併用した貯蔵プロジェクトをカウアイ島サウスショアで開発する契約を結んでいる。
こちらは28メガワットの太陽光ファームと、20メガワットを5時間貯蔵するシステムを備える内容。 ラワイとコロアの間にあったサトウキビ農場に開発される予定で、州で最大規模の太陽光ファームプロジェクトになる。さらに、電力貯蔵システムとしては世界で最大の設備となるだろう。