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州知事候補支持率 イゲ知事が巻き返し

Bynikkansan

7月 28, 2018

ハワイ州知事選予備選挙が8月11日に行われる。報道紙が実地した世論調査によると3月の時点ではコリーン・ハナブサ議員の支持率がデービッド・イゲ知事に20ポイントの差をつけてリードしていたが、予備選挙1カ月前になってイゲ知事が巻き返しをみせた。

 

最新のハワイ州内の世論調査は7月6日から11日に電話で実施され、選挙権を持つ494名を対象に「もし今日州知事選挙が行われるとしたらどの候補に投票するか」と質問。回答者の44%がイゲ知事、40%がハナブサ議員、16%がまだ決めていないと答えた。3月13~18日に実施された世論調査では、イゲ知事を選んだのは27%、ハナブサ議員は47%、11%が元州上院議員のクレイトン・ヒー氏を選んでいた。同氏は既に州知事選挙の出馬を辞退している。 世論調査では、カウアイ島の洪水やキラウエアの噴火を含むイゲ知事の災害対応が評価され、ハナブサ議員の政治的立場が弱くなる結果をみせた。3月の世論調査では、核ミサイルアラートの誤報がイゲ知事の支持率に影響を与えていたが、8月の予備選挙時にはこの事件の影響はほとんどなくなると予想される。

 

7月の世論調査の結果では、イゲ知事はネイバー・アイランドの住民や白人、男性からの支持率が高く、ハナブサ議員の支持者は女性や日系人が多かった。 世論調査を実施したメイソン・ディキソン・ポーリング・アンド・ストラテジー社のディレクター、ブラッド・コッカー氏は、イゲ知事の支持率の大幅な巻き返しは非常に稀なケースだと語る。「支持率を落とした知事がたった数カ月でここまで巻き返す例は見たことがありません。火山災害への対応の影響が大きいのでしょう」と同氏。 ハワイ大学パブリック・ポリシー・センターのコリン・ムーア氏は、ハナブサ議員の選挙キャンペーンの弱さに言及。経済も好調で記録的な失業率の低さを維持している現状で、ハナブサ議員は州知事をイゲ知事から変えるべきだという、核となる明確なメッセージを有権者に発信できていないという。「合衆国議員を辞職しないまま州知事選挙に臨んでいるのも問題です。ワシントンD.C.からではなく、ハワイで選挙戦に徹底するべきでしょう」と同氏は加えた。

 

(日刊サン 2018.07.28)