約4,000人の会員を持ちオアフで唯一の自然食品の協同組合、コクア・マーケットは先月閉鎖に追い込まれそうになった。理事会は昨年、競争の激化と隣接施設の建設による道路の閉鎖を理由に、同店舗の閉鎖を決議した。
しかし、同マーケットの創設メンバーで設立当初の支配人を務めたローリー・カールソン氏が新理事長に就任し、同氏と他の2名を含む新経営陣が1月24日の会員会議で、事業継続と成功のための活性化計画を発表した。その施策は、コーヒー・ジュース・ビール等を提供するバーの設置、調理済み食品・地元産品の品揃えの拡大、太陽光パネル設置による電気代削減、オリーブオイル・酢・ビールなどのバルク販売の開始、等を含む。
「コクア2020イニシアチブ」と呼ばれるこの計画では、現在のメンバー、金融業者、納入業者、新会員、からの資金援助を仰ぐ。カールトン氏は、詳細な事業計画はまだ作成中だが、2つの資金計画目標は設定された、と語った。1つの目標は、生協の1,000株を1株当たり150ドルで売却し、15万ドルを調達することである。15万ドルの目標を達成すれば、金融機関からの借り入れが可能になる。2月12日現在、10万ドルが集まっている。目標額に届かない場合は、すべての新株購入資金は返金されるとのこと。また、組合員から2,500ドル以上の低金利または無利子の融資を集め、債務の一部または全面放棄を納入業者と交渉する予定である。
長期資金調達までのつなぎ施策の短期的措置として、同コープは、支援者に同コープでの買い物を増やし、GoFundMeキャンペーンに寄付することを訴えている。同キャンペーンは、2月15日現在、目標の7万5千ドルに対し、2万6千260ドルを集めている。
同コープのメンバーの一人は、この計画を歓迎し、「このビジョンは本当に前向きだ」と評価した。カールソン氏は、地域社会のメンバーや他の人々のネットワークからの支援を期待していると述べた。コクア・マーケットは1971年にハワイで最初の消費者協同組合として設立された。カールソン氏は、創立メンバーの一人で、1979年から1984年まで、コクア・カントリー・フーズと呼ばれていた同生協のゼネラル・マネージャーを務めた。
(日刊サン 2019.03.02)