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州の緊急対策官が、北朝鮮の核攻撃に関連した初の公共広告を発表した。30秒間の映像の中では、北朝鮮の名称やハワイへの核攻撃の可能性については明言されていない。
ハワイ緊急管理官バーン・ミヤギ氏が木に囲まれた公園に登場し「緊急時対策とは、全ての災害で起きる事態を予想しその対処方法を知ることです。ハリケーン、津波、可能性は低いですが攻撃やテロ事件を含みます」と話す。
全ての世帯が計画を持ち、14日間分の食品と飲料水を含む非常用キットを用意するべきだと加え、「緊急時に対応できる強さを持って」「どこへ移動し、いつ、何をするべきか備えましょう」と続ける。
この公共広告は17日から地元TV局で放送が開始され、ハワイ緊急管理局のウェブサイトでも見ることができる。
州は緊急時対策説明会を設け、11月4日午前9時から11時までダイヤモンドヘッド・クレーターのビルディング303で開催予定。この説明会については「北朝鮮の核ミサイルとその実験に懸念が高まる中、ハワイ緊急管理局は核の脅威にどう備えるか議論する予定です。各郡で行っている対策や市民や地域へ周知する段階等もお話します」としている。
攻撃を受けた場合に流す警報サイレンの初の試験放送を12月1日に行う予定もある。州当局は12月以降、攻撃警報サイレンとハリケーンや津波の場合に流す通常の警報テストを毎月最初の平日に行う予定だと発表した。
ハワイにとって北朝鮮の脅威は低いとされているが、合衆国は、北朝鮮の核兵器プログラムが試験を重ねる度に進化していると予想。核兵器を研究しているスティーブンス技術研究所のアレックス・ウェラースタイン氏は、もしも100キロトンの核がホノルル上空1140フィートの位置で爆発した場合、15万5900人が死亡し13万9000人が怪我を負うと予測する。
CIAディレクターのマイク・ポンペオ氏は、19日に開催されたセキュリティ・フォーラムで「アメリカの政策的観点から見て、北朝鮮は米国を攻撃可能なレベルに充分近づいたと言ってよいでしょう。私達はいつ攻撃対象になってもおかしくないという認識を持つ必要があります」と述べた。アメリカ太平洋軍の副指揮官を務めた経験もある元空軍中将のダン・フィグ・リーフ氏は「ハワイは本土よりは防衛体制が薄く、距離的にも近いうえにアメリカ太平洋軍の本拠地です」と語り、北朝鮮に攻撃の標的として魅力的に映ると述べた。
(日刊サン 2017. 10. 28)