ハワイ大学マノア校の研究者の乳がん早期発見研究に対し、280万ドルの国立衛生研究所の助成金が授与されることになった。この研究を行っているのは、ジョン・A・バーンズ医学部バイオインフォマティク研究室のユーピン・デン部長である。 同氏の研究は、血液中の脂溶性分子ががんを検出するという予備研究を基に、良性病変から発病する早期がんを90%以上の精度で検出するものである。
「マンモグラフィは、乳がんの代表的検査方法であるが、マンモグラムで異常が発見されたほとんどの女性は、乳がんにかからない。マンモグラムの異常のほとんどは偽陽性である。より精度の高い検査には高価な乳房画像と生検が必要であり、心理的苦痛を伴う」と同氏は述べた。
同氏は、助成金を使い、マンモグラフィをスクリーニングするために、特定の分子を識別する補助診断ツールを開発するという。これにより、身体に負担のかかる生検などの追加検査が割愛されることになる。 デン氏のチームは、人工知能と演算式を活用しており、他の形態のがんに適用ができ、より正確な早期診断につながる新しい診断ツールの開発を行っている。
(日刊サン 2019.09.14)