ハワイの夫婦が創業したマウイ・ブリューイング社が1日、中小企業庁から全米最優秀経営者賞を受賞した。ワシントンD.C.で開催された授賞式ではマイク・ペンス副大統領らから祝福を受けた。ギャレットとメラニーのマレッロ夫妻は、全米最優秀賞の栄冠を手にする1週間前にハワイ地区の中小企業優秀者賞に選ばれていた。中小企業庁のリンダ・マクマホン氏は会見で、マレッロ夫妻がハワイ最大のクラフトビールの作り手として目覚ましい成長を遂げたと称えた。「中小企業庁の貸付金制度や協力企業による支援と彼らの革新的な精神により、ビジネスを成功させ地域へ数百の雇用を生み出しました」と、同氏。
マウイ・ブリューイング社は、中小企業庁の資金貸付制度を利用し2005年にカハナに小さなビール醸造所とパブレストランとして創業した。2号店をラハイナに2007年に開店し、2013年には1万9千バレル以上のビールを製造。年間の収益は1千万ドル以上に上る。昨年ワイキキに1万8千スクエア・フィートのレストランを開店し、さらに年内にカイルアとマウイのキヘイにも店舗を拡大する予定だ。来年の末には従業員が700人を超すだろうと同社は予想している。
授賞式に参列したペンス副大統領は、アメリカの99.7%の企業は中小企業であり、民間企業による雇用者数のほぼ半分は中小企業に雇用されていると述べた。「中小企業こそが我々の社会の基盤であり、アメリカ経済の柱なのです。ギャレットとメラニー2人におめでとうと伝えたいです」と、ペンス氏。副大統領はステージ上でギャレット氏がシャカ・サインを出して挨拶をすると、「それはハワイのあれですよね。オアフ島の軍を訪問した際に教えてもらいました。これでしょう」とシャカ・サインを返し、会場からは笑いも起きた。ギャレット氏は副大統が親切で、式典を欠席した妻メラニーの名を誤ってメラニアと呼んでしまった時もそつがなかったと話す。妻のメラニー氏はハワイにおけるビジネスは特に困難であり、今回の受賞がとても光栄であるとコメントした。
中小企業庁ハワイオフィスのジェーン・ソーヤー氏によると、過去に全米最優秀賞に輝いたハワイの経営者は2人。2002年に受賞したバ・レ社のターン・クォック・ラム氏と、1987年受賞のチャーリーズ・ワン・アワー・フォト、チャーリーズ・ジェネラル・タイヤ・サービス、ホールセール・オート・パーツを経営したチャールズ・チャーリー・ニシオカ氏。