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ワイキキで頻発する傷害事件に市は防犯対策を強化

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ハワイ内でも最も観光客が多く安全だと信じられてきたワイキキで、最近傷害事件が頻発している。

クラブの外に集まる人へライフルが発砲され22歳男性が死亡し他2名が怪我を負う事件が9月16日に発生。スコフィールド・バラックスに所属する21歳の兵士がカラカウア・アベニューとルワーズ・ストリートの交差点付近で、ベースボールバットで襲われ頭部に外傷を負い、複数回刺された事件が10月6日に発生。10月9日にはカナダ人女性がカネカポレイ・ストリートとクヒオ・アベニューの交差する付近で男に殴られ、爪やすりで刺される事件も起きている。

今年に入ってホノルル警察(HPD)のワイキキ管轄内で起きた事件は暴行事件が273件、強盗事件が53件、性犯罪20件、殺人事件が3件となった。

カーク・コールドウェル市長はこの現状に「一体何が起きているのかと毎日首を傾げています。警察は複数の事件の間に関連性は無いと話しています。ホノルル警察オキモト署長代理はワイキキに警察官を増やす予定です。他にも対策できる案があれば検討していきます」と述べた。

オキモト氏はHPDが17日から午後5時から午前4時までバイクでのパトロールを増加させると発表。また警察官を新たに配属し11月4日にはワイキキの人員を10%増加させると述べた。

コールドウェル市長は現在11台中4台しか稼働していないセキュリティカメラの再活用の必要性にも触れ、故障中のカメラを修理のうえ、1台追加してカラカウア、クヒオ、シーサイド・アベニューを重視して対応するという。

カメラの映像は主に『アロハ・アンバサダー』が監視し現行の犯罪が目撃された場合に警察へ通報する。記録された映像は証拠としても使用される。

アロハ・アンバサダーはワイキキ事業改善地区協会のホスピタリティ・サービス・プログラムで雇用されており、クヒオ・ビーチ・パークの派出所と、ルワーズ・ストリートのビーチ・ウォークのキオスクに駐在し、市民の問い合わせに対応する。ライトグリーンのシャツと黒いショートパンツを着用しワイキキで徒歩と自転車によるパトロールも実施。

ホノルル市議会議員のトレバー・オザワ氏は2019年度の市の予算からワイキキの犯罪対策費用を増やしたいと話す。市憲章を改正してワイキキ市内の公園職員に武器を携帯させる案も上がっている。 同議員は11月4日に、ワイキキの通行の多い通りでの違法な物乞いや路上販売を禁止する法案を提出する予定。

 

(日刊サン 2017. 10. 21)