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ホノルルのバイクシェア・プログラムBikiは6月28日、サービスを開始してから1年を迎えた。 目標に掲げていた利用回数を達成し、今年末までにはイウィレイ、ハワイ大学マノア校、カピオラニ・コミュニティ・カレッジへの拡大を目指す。 Bikiは全米の同様のプログラムの平均と同等の、1日1台につき1.7回の利用率を目標としていた。しかし1年間で総利用回数は83万8662回に上り、1日1台につき2.3回の利用率を達成した。日本のゴールデンウィークとコンベンション・センターでのイベントが重なった5月1日には、1台につき3.6回という最高記録も残している。 Bikiは現在チャイナタウン付近からダイヤモンドヘッドまでの範囲に100カ所のドッキング・ステーションを設置し1000台の自転車を提供中。Bikiを管理する非営利団体バイクシェア・ハワイは、ステーションの増加を望む声に応えるため30〜50カ所の増設と自転車300台の追加を計画している。同団体のCEOロリ・マッカーニー氏によると、拡大計画の予算は連邦の交通ファンドから180万ドルと寄付によって賄われるという。現在ある100カ所のうち最も利用者が多いのは、ホノルル動物園近くのカラカウアとパオアカラニ・アヴェニューのステーションだが、今年1月からは商店やレストランが並ぶカカアコのアウアヒストリートの「ソルト」付近のステーション利用者も増えた。「Bikiは小規模のビジネスも支援できます。ダウンタウンで勤務する人が5分で移動してソルトでランチをとれます」とマッカーニー氏。都市部で勤務する人達には、駐車場を探すよりも自転車での移動が便利だと好評だ。Bikiが30日に公表した調査結果によれば、利用者の64%がオアフ在住者だった。利用会員の50%は通勤に利用し、アンケート回答者の70%は自分が自転車愛好家だとは感じていなかった。58%はBikiを利用してから出費が抑えられ、55%は新しい店舗を発見したと回答。50%が車の利用回数が減ったと答え、27%の回答者は体重が減量できたと答えていた。マッカーニー氏は利用者の21%が50歳以上であったことに着目。同氏はアメリカ退職者協会(AARP)を通じて高齢者に対して組織的に利用を促進したいと述べた。
(日刊サン 2018.08.11)