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モンクシールの赤ちゃん、ワイキキのビーチとお別れ

©︎日刊サン 7月1日撮影

 

ワイキキのカイマナビーチで6月に出産されたモンクシール「カイマナ」が、他のビーチに移動するため12日にアメリカ海洋大気庁(NOAA)職員により捕獲された。カイマナが生後43日を迎えた11日には、午後1時14分に親子でワイキキ・ナタトリウム・プールに向かった後、午後3時30分にはカイマナが単独でビーチに戻ってくる姿が確認された。「断言するにはまだ早いですが、カイマナの母ロッキーが離乳を迎え子離れした事を示す現象です」と、州の土地自然資源局の広報担当ダン・デニソン氏。訪問客の多いワイキキビーチで人間との接触に慣れすぎるのを防ぎ野生環境で育てるため、当局はカイマナの授乳期が終わり次第オアフ島のより隔離されたビーチに移動させると予定していた。

NOAA職員は12日の日の出前からカイマナの捕獲を決行。ビーチではおよそ100人程度が集まり捕獲の様子を携帯電話のカメラで撮影していた。職員達は連携の取れた動きで海中から岸へ戻ったカイマナをハンモック状のロープで捕獲し、トラックに載せられたカゴへと移した。カイマナは映画『スターウォーズ』に登場するチューバッカの様な声で、2回ほど抵抗するような鳴き声を上げていた。 NOAAのハワイアン・モンクシール研究プログラムに携わる生態研究学者ステイシー・ロビンソン氏によると、カイマナは識別のためのタグと位置情報を追跡できる衛星送信機が取り付けられ、モルヴィリウイルスの予防接種を受ける予定。