モクレレ航空は、ここ2年間で数十万ドルの損失を理由に、カラエロア空港発着便の停止を9月初旬に発表した。
リーワードの住人にとっては、州内の他島に移動したい時にはホノルル国際空港まで出向かなければならなくなり、不便を強いられることが予想される。
州にとっても、元空軍基地を商用空港に転向させるため行ってきた10年以上の苦労が報われなかったこととなる。
「上手くいったことはありませんでした。常に赤字でした。今までにたった1か月でも、利益を生み出すことはありませんでした。軌道に乗せるために出来ることは全てやり尽しました」とモクレレ航空CEOのロン・ハンセン氏が同社のカラエロア便について述べた。
このローカル航空会社は毎日リーワードオアフの空港から6便を運航していた。ホノルル国際空港からの州内便は毎日15便運航する。
同社はカラエロア空港からのチャーター便は今後も続けていくとしている。
この撤退でカラエロア空港の州内便の常時運航が廃止されることになり、一部の利用客からは失望の声があがっている。
カポレイ選出の州上院議員マイク・ギャバード氏(民主党)は
「本当に残念です。つい先週末、地域のミーティングがあったばかりです。私はその場でこの撤退について伝え、ただため息をつく事しかできませんでした。空港まで車で行き、文字通り駐車場から飛行機に乗り換えるのは本当に便利でした。他島に訪れるのに保安検査場で一悶着する必要もありませんでした。ですから、本当に、大きな失望です」と話している。
モクレレのCEOは事業が上手くいかなかったのは、空港が見つけにくい場所にあったからだと話している。
「空港がどこにあるのか知らないカポレイ地域の住人が未だにたくさんいます。グーグルマップでさえ正しい位置を表示していなかったので、運航開始当初から便を逃してしまった利用客がいました」とハンセン氏は述べた。
ギャバード氏は、オアフ島西側の建設ブームに伴って最終的には商用便がカラエロア空港に戻ってくるだろうと話している。
「ホオピリ開発や他の住宅開発計画が盛り上がってくれば、時間の問題です」と彼は話す。
さらに航空史の研究科であるピーター・フォーマン氏は「カラエロア便は良いアイディアだと思います。どこかの段階でカラエロア便の運航に乗り出す人が出てくるのではないでしょうか」と加えた。
しかし、それが実現するとしてもあと数年は待つことを余儀なくされそうだ。