マノア・マーケットプレースの7本のモンキーポッドの木が論争の的になっている。住民達で結成された『ザ・マノア・アライアンス』は1日、土地を所有するアレックサンダー&ボールドウィン(A&B)社に向けて、セーフウェイとロングス・ドラッグスの間にある駐車場の7本のモンキーポッドの伐採と他の2本の移植をしないよう求める請願書をウェブサイトに発表した。マノア在住で元ハワイ州知事夫人のナンシー・キャラウェイ氏は「絶対に伐採を許してはいけません。彼らは9本の樹齢40歳を超す木を取り除こうとしています。この地域に住みあの木を大切にしてきた住民を深く傷つける行為です」と語った。
マノア・マーケットプレースはハワイ大学マノア校から約1マイル離れた場所に1977年に建てられ、2016年からA&B社の子会社が小売店舗の並ぶ建物とリース権を取得。A&B社の広報担当ダレン・パイ氏は、同社が管理するようになってから不十分なメンテナンスの状況に取り組んでいると話す。テナントからは雨漏りの問題や空調機の品質について苦情が寄せられていて、対応予定だという。そしてモンキーポッドの木の根が駐車場のアスファルトを押し上げ、歩行者がつまずく障害になっていると加えた。
「テナントや利用客から安全性について苦情が寄せられている以上、対応しなければなりません」と同氏。同社は樹医にマーケットプレースにある51本のモンキーポッドの調査を依頼。その結果を12月に近隣委員会とも共有し、地域団体の『アウトドア・サークル』と『マラマ・マノア』とも議論を進めている。
しかし、キャラウェイ氏はA&B社の代表に木を伐採しないと明確に表明して欲しいと話す。請願書はchange.orgに同社のCEOクリストファー・ベンジャミン氏宛てに発表された。3日午後の時点で189名の署名が集まっている。「マノア・ヴァレーは問題に囲まれています。パラダイス・パークは拡大して多くの観光客を呼び寄せたいと計画していますし、モンスター・ハウスも増加しています。そしてマノア・ヴァレーにとっての魂とも呼べるモンキーポッドの木も危機にあります」とキャラウェイ氏。同氏の夫で元州知事のニール・アバクロンビー氏もモンキーポッドの保存を支援している。
A&B社のパイ氏は「不運にもセーフウェイとロングスの間にある木は最も根の成長が活発なため別の樹木への植え替えを検討していました。私達が最優先に掲げるのは、マノア・マーケットプレースを皆様にとって安全で快適な環境に保つことです」と述べた。
(日刊サン 2018.1.13)