ワイアナエにあるオアフ島で最大規模のホームレス・キャンプが25日、暮らしぶりを紹介するガイドツアーを開催した。州はこのキャンプの取締りを計画しており、キャンプ居住者の追放を懸念した非営利団体『プウホヌア・オ・ワイアナエ』が支援を求めるためこのツアーを企画。
キャンプのリーダー、トゥインクル・ボーグ氏は「私達は他のキャンプとは違います。独自のコミュニティが形成されています」と語る。ワイアナエ・スモール・ボート・ハーバーの近くに位置するこのキャンプには、200人足らずの住民と約150匹の犬が生活している。
同氏は2006年からこの場所に移り住み、生活は日々改善されていると話す。住民達は共同菜園やゲーム・ルーム、子供のプレイグラウンドを建設し、寄付品受け渡しテントも設置。全ての住民が守らなければならない規則もある。「午後8時を過ぎて大きな騒音を立てないこと。子供達が次の日に登校する夜は特に絶対禁止とされています。物を盗まないこと。窃盗や性犯罪があればすぐに追放します」とボーグ氏。
ガイドツアーには550人が参加。ボーグ氏は「規則で統率された、安全な場所をハワイのホームレスに提供する」というこのキャンプの目的を、参加者がより深く理解してくれたら嬉しいと話す。
ガイドツアーに参加した人は「いつも車でここを通っていて、キャンプでどんな生活が送られているのか気になっていました。州は彼らに何か手を差し伸べるべきだと感じました」と話していた。 州の土地自然資源局はこのキャンプ地に海洋教育科学センターを建設したいと考えている。ボーグ氏は州と協力して平和的にキャンプを移設したいと望んでおり、築き上げたコミュニティがホームレス一掃作戦で失われることは避けたいという。
「政府が私達と対話の場を設けてくれるよう願っています」と同氏は述べた。
(日刊サン 2018.03.03)