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ホノルル歌舞伎 10万ドル相当の屏風、「松風白虎」を寄進 ハワイ大学マノア校へ

Bynikkansan

3月 9, 2019

写真:(左から)三代目鳥羽屋三右衛門さん、ペーター・アーナード芸術・人文学部部長、ジュリー・イエジー演劇学科教授、ベッツィー・フィッシャー演劇・ダンス学科科長、クリスティン・パウカアジア演劇専攻教授、八代目中村芝翫さん

 

 

ホノルル歌舞伎最終公演のプレゼンテーション・セレモニーが、6日午前、ハワイ大学ケネディー・シアターで行われた。チケット完売済みの同公演は、8日にハワイ・コンベンション・センターで上演された。52年振りのハワイ興行となった今回のホノルル歌舞伎は、ホノルル・フェスティバル25周年、及び「元年者」として知られるハワイ日系移民150周年を記念したもの。2日から8日にわたって上演された全6公演のチケットは完売。ハワイの人々に日本伝統の歌舞伎の素晴らしさを大いに印象付ける興行となった。

 

ホノルル歌舞伎で「連獅子」を演じた八代目中村芝翫さんは「この美しい金屏風は、友人の日本画家、朝倉隆文さんが私と私の息子たちのために描いてくれたものです」と説明し、 「この屏風は、近年私たちが行った襲名披露の歌舞伎興行で舞台背景に使用されていました。日本各地を巡った際に得た多くの思い出が刻まれているものです。私たちはハワイで歌舞伎公演をさせていただいたことに深く感謝しております。この屏風をハワイ大学に寄進することで、友情とアロハの精神を示してくださった皆さまへの感謝の意を伝えることができればと思います」と述べた。

 

屏風を描いた画家の朝倉隆文さんは、横浜の自宅から送られたメッセージで、「ハワイ大学に松風白虎の屏風を贈呈できることを大変嬉しく思います」と述べ、「400年にわたる歌舞伎の雄大さが松風に乗り、日本とハワイの友好親善のシンボルとなることが私の願いです」と語った。

 

ハワイ大学代表として謝意を述べたペーター・アーナード芸術・人文科学部長は「この美しい屏風の贈り物がハワイ大学の宝になることは嬉しい驚きです」と語った。また、ホノルル・フェスティバル財団代表の渡辺達夫氏は「ホノルル・フェスティバル25周年という節目の年に日本伝統の歌舞伎公演が叶ったことを大変光栄に思うと共に、ハワイの人々に素晴らしい宝物を残してくださったことを心から嬉しく思います」と述べた。

 

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(日刊サン 2019.03.08)