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ホノルル市 2019年の重要課題

Bynikkansan

1月 12, 2019

ホノルル市の2019年の3つの重要課題は、「市街地での高架鉄道の建設工事」、「バケーション・レンタル(バケレン)と大型住宅に対する規制」、「ホノルル市警元本部長と妻の元検察官及び現職の検察官に対する連邦司法省の捜査」である。

 

1.高架鉄道プロジェクトは重要段階に  

ミドル・ストリートからアラモアナまでの高架が建設される2019年は、都市中心部で道路の拡張、送電線の埋設、下水道管の移動等の工事(4億ドルの公共事業)が本格化し、交通渋滞や事業主への悪影響が懸念される。また、同プロジェクトの92億ドルの費用に対する監査が厳しくなる年でもある。ハワイ州監査局は予算超過と他の課題について一連の報告書を発表し、連邦交通局は市が提出した財政計画建て直しのための「復旧計画」の内容を検討している。ホノルル高速交通公社(HART)は、官民提携と呼ばれる新しい開発戦略の舵取りをどのように行うのかも課題の一つである。「P3」契約とよばれる官民提携は、都心部を通る最後の4.16マイル(8つの駅が計画されている)の建設に適用され、その建設費だけでも約14億ドルになると見込まれている。 工事は、ディリンハム通りからカリヒ、カパラム、イヴィレイ、ニミッツ・ハイウェイ、チャイナタウン、ダウンタウンの順で進行し、ハレカウウィラ通りを通って、ワード・センター、コナ通りを経てアラモアナに至る。 2.バケレンとモンスター・ハウス規制 オアフ島の住宅不足を改善するためのバケレンとモンスター・ハウス(大型住宅)に対する規制が本格化する。  

 

ベッド&ブレックファースト(B&B)とバケレンに関する7つの法案が12月5日、市議会の第一読会を通過し、ゾーニング・住宅委員会に送られた。 市企画・認可証発行局(DPP)は、リゾート地以外の正規認可バケレン(1989年に新規認可停止)は816あるが、オアフ島には6,000から8,000の違法なバケレンがあると推定している。  コールドウェル市長は、オアフ島全体で最大4,000のB&Bおよびバケレンを許可する一方、その数をオアフ島の8つの住宅地域にある住宅数の各1%以下に抑える、とする89号法案を提案した。また、違法レンタルに対しては、より高い税金と厳しい罰金を課す内容である。  モンスター・ハウス規制の包括法案は、バケレン法案よりも一歩進んでいる。  ここ数年オアフ島の古い住宅地で増加している「モンスター・ハウス」は、その大きさが周辺の環境を損ない、違法なレンタルの温床になり、地域のインフラに悪影響を与えているとの近隣住民の苦情が絶えなかった。  しかし、建設業者などは、規制が行き過ぎると、建築許可の取得がさらに難しくなり、長期的には、住宅不足が深刻化すると懸念している。  市ゾーニング・住宅委員会は11月末、オザワ議員の提出した79号法案を予備可決した。同法案は、建ぺい率60パーセントを超える住宅の建設を禁止している。 3.ケアロハ事件が複雑化  汚職で起訴された元市警本部長ルイス・ケアロハ氏とその妻で元検察官のキャサリン・ケアロハ氏に対する連邦司法局の捜査は、現職検察官キース・カネシロ氏に対する捜査と、ケアロハ夫妻とカネシロ氏を巻き込んだ陰謀の捜査にまで発展し、捜査は2019年を通して継続されるとみられる。  ケアロハ夫妻は、金銭をめぐる家族間の争いで、キャサリン被告の叔父を郵便箱窃盗の罪に陥れようとした罪と住宅ローン詐欺の罪で起訴されている。また、ホノルル市警の元警察官4名も起訴されている。この裁判は3月19日の予定。  ローン詐欺事件の公判は12月に予定されていたが、キャサリン被告の健康問題のため、今年6月18日に延期された。

 

2.バケレンとモンスター・ハウス規制  

オアフ島の住宅不足を改善するためのバケレンとモンスター・ハウス(大型住宅)に対する規制が本格化する。  ベッド&ブレックファースト(B&B)とバケレンに関する7つの法案が12月5日、市議会の第一読会を通過し、ゾーニング・住宅委員会に送られた。 市企画・認可証発行局(DPP)は、リゾート地以外の正規認可バケレン(1989年に新規認可停止)は816あるが、オアフ島には6,000から8,000の違法なバケレンがあると推定している。  コールドウェル市長は、オアフ島全体で最大4,000のB&Bおよびバケレンを許可する一方、その数をオアフ島の8つの住宅地域にある住宅数の各1%以下に抑える、とする89号法案を提案した。また、違法レンタルに対しては、より高い税金と厳しい罰金を課す内容である。  モンスター・ハウス規制の包括法案は、バケレン法案よりも一歩進んでいる。  ここ数年オアフ島の古い住宅地で増加している「モンスター・ハウス」は、その大きさが周辺の環境を損ない、違法なレンタルの温床になり、地域のインフラに悪影響を与えているとの近隣住民の苦情が絶えなかった。  しかし、建設業者などは、規制が行き過ぎると、建築許可の取得がさらに難しくなり、長期的には、住宅不足が深刻化すると懸念している。  市ゾーニング・住宅委員会は11月末、オザワ議員の提出した79号法案を予備可決した。同法案は、建ぺい率60パーセントを超える住宅の建設を禁止している。

 

3.ケアロハ事件が複雑化

 汚職で起訴された元市警本部長ルイス・ケアロハ氏とその妻で元検察官のキャサリン・ケアロハ氏に対する連邦司法局の捜査は、現職検察官キース・カネシロ氏に対する捜査と、ケアロハ夫妻とカネシロ氏を巻き込んだ陰謀の捜査にまで発展し、捜査は2019年を通して継続されるとみられる。  ケアロハ夫妻は、金銭をめぐる家族間の争いで、キャサリン被告の叔父を郵便箱窃盗の罪に陥れようとした罪と住宅ローン詐欺の罪で起訴されている。また、ホノルル市警の元警察官4名も起訴されている。この裁判は3月19日の予定。  ローン詐欺事件の公判は12月に予定されていたが、キャサリン被告の健康問題のため、今年6月18日に延期された。

 

(日刊サン 2019.01.12)