日本船籍の漁船のオーナーと船長らが12月11日、962枚のフカヒレの密輸・不正取引の罪で告発された。 裁判所文書によると、漁船第20共進丸を所有・運行する日本の浜田水産(株)、日本漁業協同組合連合会、ヒロユキ・カサガミ船長、トシユキ・コマツ漁労長、ヒロシ・チバ1等機関士は、少なくとも962枚のフカヒレの密輸・密輸幇助に関する11件の罪で告発された。連邦レーシー法、マグナソン・スティーブンス法、絶滅危惧種保護法に違反したとされている。 カサガミ、コマツ、チバの各被告は、最高270万ドルの罰金と懲役5年~20年の罪が課せられる可能性がある。2社については、最高550万ドルの罰金が科される。 日本に帰国したと見られるカサガミ、コマツ、チバの各被告には逮捕状が発行されている。 第20共進丸に乗船していたインドネシア国籍の10人が、数千ドル相当のフカヒレを国外に密輸しようとして告発されたことで、今回の容疑が発覚した。
11日に提出された訴状によると、カサガミ、コマツの両被告の監督の下でサメのヒレの切り取り作業が行われ、2017年11月から今年の11月までに約300頭のサメが捕獲され、そのヒレが切り取られ、ヒレを切り取られたサメの死骸は海に投棄された。 11月7日、インドネシア国籍の漁師たちは1年間の第20共進丸での業務を終え、水上タクシーでホノルル港に向かった。そして、米国税関・国境整備局の船舶調査官が漁師らをダニエル・K・イノウエ国際空港まで送った。 荷物検査の際に、運輸保安職員が、13個のバッグの中から約190ポンドの重さのフカヒレ、少なくとも962枚を発見した。このフカヒレの市場価格は、品質と種類にもよるが、約6,700ドル~57,850ドルと推定されるという。 これらのフカヒレの1つは絶滅危惧種のヨゴレザメのものであった。ヨゴレザメの生息数は1990年代半ばに約80〜95%減少した。その他のフカヒレは、クロトガリザメとハチワレのものであった。これら3種すべてが、絶滅危惧種の国際貿易に関する条約の対象となっている。ハワイ州は2010年、米国の州として初めてサメの漁獲や流通を禁止している。
(日刊サン 2018.12.22)