ビキは、2017年6月28日にサービスを開始し、この6月で2歳となる。運営業者のバイクシェア・ハワイによると、発足後6カ月の平均利用回数(1バイク当たり)は一日当たり1.7回であったが、一日のピーク時の予想利用回数や利用場所などを分析しステーションを増設したのが奏功し、現在一日平均3回に増加した。
全米都市運輸当局者協会(NACTO)によると、ビキは現在、ニューヨーク市、シカゴ、ワシントンDC、グレーター・ボストン、ベイ・エリアに次いで、全米で6番目に利用回数の多いバイク・シェア・システムである。
現在、カリヒ-パラマとカイムキへの拡大、従業員割引プランや電気自転車の導入も検討している。 バイクシェア・ハワイによると、理想的なビキ・ステーション間の距離は約600ヤード(2ブロック)であり、設置場所はワイキキやカカアコのように目に付きやすい安全な場所がベスト。一日の利用回数(1バイク当たり)は、ステーションの多いワイキキとカカアコでは6、7回、1つのステーションしかない立地では10に上ることもある。 ビキのステーションの数は15から34に増えた。
現在約1万3千人がリピーターで、会員数は10万人である。 非営利団体のバイクシェア・ハワイは、市や州との契約、地域社会との協議、価格設定、スポンサー募集などを行い、また、需給を場所・時間によって予想し、現場の数字と照合し、予実ギャップの調整を継続的に行っている。 バイクの修理やステーションの移動などの維持・運営は、利用が100万回を超えた2018年にセキュア・バイク・シェア・ハワイに委託された。
ビキの利用者のうち女性の割合は44%で、全米の30%よりもはるかに高い。 利用者はステーションでボタンを押しバイクの修理の必要性を知らせれば、セキュア・バイクの従業員がステーションに駆け付け、その場もしくはバイクシェア・ハワイに持ち帰るかして修理を行う。 バイクの修理頻度は年に3〜4回で、他の都市よりもはるかに多い。
また、バイクは、1年に1回の定期点検があり、ステーションは2カ月に1度清掃される。 毎日1〜2台の自転車が「紛失」または「行方不明」となるが、車体が派手で目立つのと、ビキの部品が他の自転車に使えないことから、すぐに回収されている。 また、ビキの従業員は、バイクをリアルタイムでモニターしており、数時間経っても返却されない場合は利用者に連絡する。
(日刊サン 2019.05.25)