日刊サンWEB

過去記事サイト

ハワイ不動産ニュース:ヒルトンがタイムシェアを強化

ヒルトン・グランド・バケーションズ(HGV)は9月26日、キングズ・ビレッジ、ハレ・ワイキキ・ホテル、プリンス・エドワード・アパートメンツのある1.05エーカーの敷地を買収したと発表した。

 

この買収で、ヒルトンはハワイでのタイムシェア物件を6つに拡大し、需要過多のワイキキの宿泊市場に数百の新しいユニットが建築される。 HGVは、2017年3月にグランド・アイランダーを販売したが、このキングズ・ビレッジのプロジェクトで、タイムシェアの合計ユニット数が1,429になる。このプロジェクトでは、スタジオ、1寝室・2寝室・3寝室スイートが191戸、フィットネスセンター、プール、ビジネスセンター、オーナーラウンジが建設予定である。 2016年にホノルル市議会が承認した前開発業者の建設許可がHGVに移管されるので、同プロジェクトは迅速に実行され、2019年の第2四半期に建設開始、2019年に販売開始、2022年第1四半期に竣工、の予定である。

 

前オーナーのブラックサンド・キャピタル・キングス・ビレッジ・ショッピングセンター社は、2016年32階建てのコンドミニアム・ホテル複合施設の建設開始を計画し、開発業者のコバヤシ・グループ、マクノートン・グループ、ブラックサンド・キャピタルが2014年に2タワー型の256ユニットプロジェクトの計画を発表したが、地域住民の反対に遭って中断。2017年には工事費の高騰を理由に延期された。 さらに、2017年9月、キングズ・ビレッジの以前のオーナーのエルダ・インベストメントが開発業者グループを告訴した。エルダは、2012年コバヤシとブラックサンドはエルダに4000万ドル以上を支払って買収したが、借地契約におけるエルダの権利を損なおうと共謀したと主張した。結局、和解には至ったが、このプロジェクトの将来には暗雲が立ち込めた。

 

ある大手不動産会社の幹部は、タイムシェアはホテル・コンドに比べ投資の回収が早いので、この開発は成功すると期待していると語った。また、他の大手の幹部は、HGVは輝かしい歴史と強い営業力を持っており、予定より早く完売するであろうと、語った。 HGVから100万ドルの寄付を約束されたワイキキ近隣組合のボブ・フィンリー会長は、「私は、このプロジェクトは必要だと思う。我々が賛成した以前の計画内であるのは喜ばしい。ワイキキの宿泊施設は不足している。タイムシェアは、問題になっている違法バケーションレンタルを駆除する一助になると考える」と述べた。 以前のプロジェクトに賛成であった住民の中には、新しいプロジェクトが景観を損ね、交通渋滞の原因となると懸念している人もいる。

 

(日刊サン 2018.10.11)