火山によって住宅に被害を受けた人達のために、ハワイ島パホア・タウンに20戸の避難住宅が建てられた。9日には約200人のボランティアが集まり、最初の住人を受け入れた。 パホア・ビレッジ・ロードのセイクレッド・ハート・チャーチの土地に建てられた避難住宅のコミュニティは「セイクレッド・ハート・シェルター」と名付けられた。ここでは60歳以上の高齢者と、18歳以下の子供を育てる家族に無料で住宅を提供する。
5月3日に起きたキラウエア火山では24の亀裂から溶岩や火山ガスが噴出。600戸以上の住宅に被害を及ぼした。シェルター計画を管理する団体はホープ・サービス・ハワイ。他にも十数の建設業者や福祉サービス、関連業者やハワイ州兵が協力し、教会の土地を整備して10×12フィートの小さな住宅を建設した。コミュニティ内には8×8フィートでシンク、トイレ、シャワーを備えた施設も2つ建てられる予定。ハワイ・アイランド・ユナイテッド・ウェイから7万5000ドル、フ・ホヌア・バイオエナジーから2万5000ドルの寄付を受けた。
土地の整備や建設を統括したのは56歳のダリル・オリビエラ氏。同氏はハワイ島がハリケーンや噴火に見舞われた2014年にハワイ郡民間防衛局で管理者を経験している。現在はHPMビルディング・サプライ社でマネージャーを務めており、寄付された資材や人材の活用に実力を発揮した。民間防衛局の前は、ハワイ郡の消防局長でもあった。 同氏によると当初は、複数の教会の土地で避難者を受け入れる構想から始まったという。ホープ・サービス・ハワイと連絡を取ると、同団体がホームレス対策のためにリースしていた土地を使用することとなった。郡当局と会議を設け、緊急宣言に伴う住宅建設要件の免除を受けた。
(日刊サン 2018.06.16)