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ハワード・ヒューズ ハワイ支社に新社長就任

Eric Broder Van Dyke / Shutterstock.com

 

 カカアコのワードビレッジを開発中のハワード・ヒューズ社がハワイ支社の代表に、新しくサイモン・トレーシー氏を就任させると発表した。トレーシー氏の前職はニューヨークの60億円規模の不動産投資事務所ブラックロック社の国際投資チーフ兼経営ディレクター。国際的な不動産投資顧問会社MGPAのCEOだったが、同社は2013年にブラックロック社に買収された。トレーシー氏はブラッククロック社を12月末に退社。1月1日よりハワード・ヒューズに勤務している。ハワイ支社代表の前任者はデービッド・ストライフ氏で、7月にテキサスへ異動した。

 トレーシー氏は妻と3人の子どもを持つ49歳。11〜12歳の子ども達の環境のために、ハワイへの移住を決断したと言う。「家族にとってニューヨークは厳しい環境です」と同氏。オーストラリアで生まれた同氏は、シンガポール、東京、バンコク、上海を含む世界のあらゆる場所で生活してきた。同氏はこれらの経験を、60エーカーに100万スクエア・フィートの商業施設と最大4300戸の高層住宅を計画するカカアコの開発を続ける上で、役立てるつもりだと話す。

 現在までにヒューズ社は2棟の高層コンドミニアムを完成させ、他の3棟の建設許可を獲得している。ワード・ウェアハウス跡地に立つ2棟の超高級コンドミニアムの建設が予定されており、そのうちの1棟『アアリィ』は最高100万ドル前後で販売が開始される見込み。

 最初に完成したワイエアは1戸当たりの平均価格が360万ドルで完売も間近だが、訴訟問題が続いている。ヒューズ社は11月に建設業者のノルディックPCLコンストラクション社を、工事に重大な欠陥があり、予定を超過しても完成していないと提訴。ノルディック社は12月、コンドミニアムがほぼ完成し入居が開始されているにも関わらず、ヒューズ社が4000万ドルの施工代金を支払っていないと訴えている。ヒューズ社はノルディック社との訴訟は、カカアコ開発計画の他の側面には影響を及ぼさないとコメントした。

 トレーシー氏はハワード・ヒューズで新年から働くことについて、「これから入居が本格化する絶好のタイミングで、現場に立ち会えて本当に楽しみにしています」と語る。現在約500戸が完成済みで、1400戸が建設中だ。

 

(日刊サン 2018. 1. 13)