ハワード・ヒューズ社が6日に公表した財務レポートによると、同社は第3四半期にコンドミニアム販売利益として2700万ドルを計上した。テキサスを本拠地とし、カカアコの計画都市開発を手掛ける同社が第3四半期に記録したワード・ビレッジのコンドミニアム販売収益は1億1400万ドルに上った。
同社は昨年ワード・ビレッジ内のタワー1棟目ワイエアを完成させ、2棟目アハナは10月に完成。第3四半期が終わる9月30日までにさらにコンドミニアム52戸を売り上げており、そのうち46戸はクイーン・ストリートとカマケエ・ストリートの角に建設中のアエオ・タワーのユニット。アエオ・タワーの第2四半期の契約数は全466戸中321戸だったが、9月末までに合計367戸が契約済みとなった。
アハナと名付けられたタワーも第3四半期に5戸契約。カマケエ・ストリートとアウアヒ・ストリートの角に先月完成したばかりのこのタワーは全317戸中307戸が完売。第3四半期に契約された残る1戸は、ケ・キロハナのユニット。ワード・アベニューとハレカウヴィラ・ストリートの角に昨年起工し約27%建設が進行済みのタワーで、多くのユニットは市場価格よりも安く設定されている。州の低価格住宅の条件を満たす価格の375戸が昨年完売。49戸は市場価格で販売され、9月末までにそのうち13戸が契約済みとなった。なおヒューズ社は工事の進行状況に準じて複数回に分けて売上を計上する工事進行基準を採用しているため、第3四半期に新たに契約された52戸の金額はヒューズ社のレポートにあるコンドミニアム販売額とは一致しない。第3四半期の売上と収益に貢献したのは計4棟のタワーだが、建設が完了しているのは2棟。ワイエアは9月30日までに全174戸中165戸が完売している。
ヒューズ社は複合商業施設ワード・ウェアハウスを取り壊して建設するコンドミニアム『ゲートウェイ・シリンダー』の販売も2015年7月から開始しているが、今回のレポートで収益は計上されていない。このタワーは150万~230万ドルの価格で125戸を販売中。6棟目となるタワー『アアリィ』の開発も予定されている。
同社は第3四半期にワード・ウェアハウスの商業店舗面積11万5191平方フィートを撤去したが、先に完成する4棟に合計11万4500平方フィートの店舗面積を構えると発表している。そこにはワイエアのレストラン『ノブ』、アナハのレストラン『ピーター・メリマン』、アエオのスーパー『ホールフーズ』、ケ・キロハナの『ロングス・ドラッグス』が含まれる。同社のマスタープランでは、60エーカーのワード・ビレッジ内に4300戸の住宅を提供する16棟のタワー、ワード・センターを含む合計100万平方フィートの商業店舗面積を設ける予定。
ヒューズ社はアメリカ本土の都市でも不動産事業を運営しており、第3四半期は全体で2億5900万ドルを売り上げ、利益は1050万ドル。昨年の同四半期の売上2億4200万ドル、利益800万ドルから増収増益の結果となった。
(日刊サン 2017. 11. 18)