7月23日、ハワイ短歌会では月例会と共に恒例の親睦会「七夕まつり」がハワイ大学ラボスクールで開催された。
会員は七夕の歌を各自短冊に書き、会場に飾られた笹の葉に吊るした。
七夕の会は赤嶺安彦会長による「七夕の由来や意味」の説明で始まった。全員から集められた七夕の歌を取り入れて、遊び心で、会員から集められた七夕の短歌を組み合わせ、詩吟で吟じられる形に副会長・徳川秀子氏が作成し、赤嶺安彦、徳川秀子、川路広美、蛭子俊典の4名により詠吟された。
絶句「七夕の歌」:七夕夜空を見上げればキラキラと空の輝く星座 想いを馳せる君への夢 織姫と彦星一年に一度の逢える日 渡るや銀河の恋遥かな星が囁く
その後、詠みびと一人一人により七夕、星をテーマとした歌が読みあげられて、幾つかの歌は和歌調で詠われた。
懇親会では軽食を楽しみ、談笑が続き、最後に「きらきら星」「たなばたさま」の童謡を出席者全員で合唱し、閉会した。
「七夕、星のテーマ詠」
大輪が空に花咲く夏祭り笑顔の絶えぬ君の横顔 蛭子俊典
七夕やメールも届かぬあの人よいつかは逢える愛しい想い 徳川秀子
日は廻り月は廻りてまた一年今宵集いぬ短歌の友と 村土満智子
七夕の笹切りくれし亡き父は夜空に短冊飾りいるかな 関本なつ
夫の手を探して繋ぐ夜の散歩星の伝説語らいながら 鵜川登旨
キラキラと空に輝く星たちよ夢膨らます七夕の宵 赤嶺安彦
天の川渡りて来よと祈る夜は会いたき人の夢を見るなり 原葉
笹の葉に短冊つるし願うのは色とりどりの君への想い 伊藤美枝子
別れてもまた逢える日の七夕に迷う心のはかなき夢ぞ 川路広美
一年に一度の逢瀬七夕の星のさだめに想いを馳せる 川路千鶴子
街中で煌めく星はみえないがせめて歌おう「笹の葉さらさら」 大森久光
双胴のカヌーが大海渡ったと遥か遥かな星が囁く 筒井みさ子
さみどりの夏の思い出自転車を二人乗りした七夕の頃 毛利明子
七夕に国の安全願いつつ七夕に書き笹に添えたり 橋本光子
願いごとが七夕の夜に叶うなら若き日の君にまた恋したし 楽満眞美
吾が君は何処におわすと見上ぐればひときわきらめく星座のありて 柴田和子
軒先に小さな七夕飾られて幼な子住むらし駅裏の路地 岡まなみ
七夕の夜空に煌めく星々に恋しい人の名呟いてみる 由里子