中秋の名月を前に、ハワイ短歌会の月例会および親睦会「月見の会」が9月24日(日)の午後2時より、ハワイ大学ラボスクールカフェテリアにて開催された。
会場には会員の川路千鶴子さんによる、芒(すすき)と桔梗(ききょう)のいけばなが飾られ、ハワイにいながら日本の秋を感じさせる会場が準備された。
前半は例会が行われ、会員が匿名で持ち寄った歌をそれぞれが講評。様々な意見や質問が飛び交う、和やかながらも活気溢れるひとときとなった。
例会の後、いよいよ親睦会のスタート。まずは、全員で賑やかに童謡「月」を合唱し、会長の赤嶺安彦氏が「お月見について」、そして「月の引力が生物に与える影響?」と題した講話を披露。続いて岡まなみさんが、古今の月にまつわる短歌を6首紹介した。
続いて会員たちによる「月、秋のテーマ詠み」を実施。それぞれがテーマにちなんだ自作の歌を発表した。
当日はポットラックが行われ、持ち寄られた手作りのおはぎなど自慢の一品がずらりとならび、会員たちは美味しい料理に舌鼓を打ちつつ、親睦を深めた。
ハワイ短歌会は毎月第4日曜日、ハワイ大学ラボスクールにて例会を開催。2カ月ごとに歌集「ふゆみどり」を出版するなど、精力的な活動を続けている。
<会員の短歌作品の一部 「月・秋のテーマ詠」より>
雨の香の庭見渡せば月の露こぼるるごとく清(さや)かに光る 【楽満眞美】
お兄さん今日は満月見てますか空から見たらさぞ綺麗でしょ 【山下ふみ子】
裏庭に秋の気配はひそやかに赤色失せしオクトパスツリー 【原 葉】
(日刊サン 2017. 10. 5)