デービッド・イゲ知事が9日、銃の連射装置の販売、所有、製造を禁止する法に署名した。連射装置を所持している人は30日以内に警察への提出が求められる。
この法は、昨年ラスベガスでコンサートの観客に銃を乱射し、10分間で58人の死亡者を出した事件を受けて制定された。この数カ月間で他州でも同様の連射装置禁止法案の成立が続いている。 この新法は即時に発効となり、連射装置所有者は自ら警察署に提出するか、911に連絡し自宅まで引取りに来てもらう。連射装置、1度で複数発の弾丸を発射させるマルチバースト装置、ハンドルをつけて連射速度を高めるトリガー・クランク等の販売、所有、ハワイへの持込・輸入を行った場合は、重罪に問われる。 イゲ知事は同じく9日に、銃の所有許可をはく奪された場合に銃を返納する期限を30日から7日間に短縮する法案にもサインした。
ハワイに現在どれほど連射装置が出回っているのかは不明だが、連邦のアルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局によると、全米で52万個の連射装置が販売されたという。1個あたりの平均価格はおよそ200ドル。 ハワイ住民に連射装置の提出を期待するのは難しいと見込まれる。同様の法律を制定したニュージャージー州では、4月半ばまでに連射装置を破壊または警察へ提出するよう定められたが、報道によると5月までに警察へは装置が1つも提出されていないという。同様の法律を成立させた他の州でも同じような結果が報告された。 トランプ政権も法務省の規制を改正し、連射装置を禁止する連邦法の成立を進めている。
(日刊サン 2018.07.21)