州の公共安全ディレクターが26日、ハワイ島で誤って殺人の容疑者を釈放してしまう事態が起きたと明らかにし謝罪した。ノーラン・エスピナーダ氏は「このような事態に深く反省しております。事態の究明を図り2度と起きないよう努めます」と述べた。 誤って釈放されたのはブライアン・スミス容疑者49歳。ホナウナウで銃を発砲し殺害した容疑で6月から拘束され、保釈金は100万ドルとされていた。ヒロにあるハワイ地域矯正センターから24日午後に誤って釈放されたが、出廷予定の裁判所に姿を現さなかった26日まで当局は事態を把握していなかった。容疑者は26日の午後11時に自ら警察に出頭し、再び身柄を拘束された。ハワイ島の刑務所が誤って容疑者を釈放してしまうのはこれが初めてではない。2月にも銀行強盗の容疑者を釈放。再び身柄を拘束するまで数日間を要した。当時の新聞では、2013年以降誤って釈放してしまうケースが最低4件は発生していると報じられた。 この事件を受けイゲ知事は26日、「大変憤り、心配しています。ハワイ島の住民は火山災害や最近の警察官殺害事件に苦しんでいますが、さらなる事件の発生となってしまいました」と述べた。 釈放の原因は、裁判所命令を誤解して受け取ったことによるとされ、2月の釈放とほぼ同様の原因と考えられている。スミス容疑者が23日に地方裁判所に出廷した後、保釈や量刑の決定は巡回裁判所へ引き渡す(released)と地方裁判所から文書が発行されたが、ハワイ地域矯正センターはこれを釈放命令と誤解。 木曜日の朝に検察官から連絡があるまで、矯正センターは誤解に気が付かなかった。
(日刊サン 2018.08.04)