11月5日に発表された業界データによると、10月のハワイ島とカウアイ島の住宅市場は、販売が大きく減少したが中間価格は増加と減少の2つに分かれた。
ハワイ島不動産業者協会及びカウアイ島不動産業者協会のデータに基づきハワイ情報サービスがまとめた報告書によると、ハワイ島とカウアイ島の一戸建て住宅とコンドミニアムの販売戸数は41%減少した。 最大の落ち込みはカウアイのコンドミニアム市場で、10月の販売戸数は34戸で、前年同月の58戸から41%減となった。一戸建て住宅販売戸数は、前年同月の51戸から33%減の34戸となった。ハワイ島でも販売戸数が大きく減少した。10月の一戸建住宅販売は前年同月の231戸から22%減の181戸となり、コンドミニアムは75戸から11%減少し67戸となった。中間価格もまた2桁変動したが、増加と減少の2つに分かれた。10月のカウアイ島の一戸建て住宅の中間価格は、74万5000ドルで、前年同期の70万ドルから6%上昇した。一方、10月のカウアイ島のコンドミニアム中間価格は、40万2500ドルで昨年同月の46万5000ドルから13%減少した。
ハワイ島では、10月の一戸建て住宅の中間価格は、33万5,000ドルで、前年同月の38万3250ドルから13%減少した。コンドミニアムについては、中間価格は一戸建て住宅と同じ33万5000ドルで、前年同月の26万5,000ドルから26%増加した。中間価格は、販売された不動産を価格順に並べ、その中間に位置する物件の販売価格である。この指標は、売却された住宅の築年、大きさ、状態、立地に影響を受ける。
オアフ島の不動産に比べ、カウアイ島やハワイ島の不動産の販売戸数と中間価格が大きく変動するのは珍しいことではない。というのは、両島の売上規模は小さく、両島では中古物件に加え新規物件の販売も計上しているからである。オアフ島では、中古物件のみが計上されている。新規物件が計上されることで、開発業者が新しい分譲住宅やコンドミニアムを完成させ大量に販売した時には、売上は大きく上昇する。新規物件の価格は、市中にある物件の価格に比べ高くなる傾向にある。
(日刊サン 2018.11.21)