ハワイ島のオヒアの木は、何千エーカーもの原生林が荒廃してしまう病気の拡散を防ぐために、輸送や輸出を制限する検疫下におかれている。
ハワイ州農務省は今週、花や葉、種、根、切り枝、小枝、未処理の木、幹やマルチを含むオヒアをハワイ島から移動する場合、農業局の許可証が必要とすることを決定した。
検疫は暫定的な方法で1年間実施されることになると、農業省のスポークスマン ジャネル・サネイシ氏は発表。
農務省職員は、今のところ他の島で、オヒアの木が、サツマイモ黒斑病菌によって枯死しているのは見つかっていないが、ハワイ島での被害は1万5千エーカーにのぼると推測されると語った。カラパナからヒロに伸びている6千エーカーの原生林に生えているオヒアの木の50%以上が枯死していると、専門家は言う。
オヒアの木は、分水界地域の要となる植物で、雨水をとらえるシダや苔のような植物に陰を作る役割をしている。
スコット・エンライト氏は、ハワイ州の原生林の約50%がオヒアの木でできており、これ以上オヒアの木を失うことはできないと述べた。「私たちはどのように病原菌が感染したかについて全ての答えを知っているわけではありません」とした上で「しかし、この感染を至急止めなければならないことだけは確かです」と述べた。
ハワイ州は、さらに来年1月からはハワイ島から土壌の移動についても規制するとしている。
この土壌についての規制が遅れたのは、土が病原菌を伝染するのか否かのテストを開発し、その土の処理をどのようにするかを決定するのに時間がかかったためである。
違反をしたものは軽犯罪に問われ、100ドル以下の罰金となる。初犯の罰金の最高金額は1万ドルである。