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ハワイ不動産ニュース: 2018年のホノルルのインフレ率は1.9%に低下

エネルギー価格の急激な上昇が、衣料・教育・通信のコストの減少、食品・飲料および住宅費のわずかな増加によって相殺され、2018年のホノルルのインフレ率は1.9%となり、2015年以降最低となり、過去20年間の平均2.4%を下回っている。

また、米労働統計局の最近のデータによると、ホノルルの2018年の消費者物価指数(最も広く使用されているインフレの尺度)は、わずかに上昇したが、米国平均2.4%と2017年の2.5%を下回っている。

州ビジネス・経済開発・観光局(DBEDT)のチーフ・エコノミストのティアン氏は「ホノルルの経済はアメリカ経済よりもゆっくり成長している。インフレが高い時、経済成長は高い。インフレ率が低いと、経済成長は鈍化する。インフレは他の経済指標と一致している。2018年のホノルルのインフレ率1.9%。2019年は2.3%になると予想している」と、述べた。エネルギー価格の高騰により、ホノルルのインフレ率は、2014年と2018年を除き、2004年以降毎年米国平均を上回ってきた。ハワイのエネルギーコストは長い間他の州を上回ってきており、2018年のエネルギー価格は14.3パーセント上昇した。

ハワイ州の平均電力価格は1キロワット時当たり32.46セントで、米国平均の12.87セントの2倍以上になっている。ハワイのガソリンは1ガロンあたり3.27ドルで、全国平均の2.24ドルより1ドル以上高くなっている。ともに全米一である。

しかし、昨年のエネルギー価格の急上昇は、衣料価格の4.8%の減少、教育と通信費用の1.5%の減少、食品・飲料と住宅費用の1.6%の微増によって相殺された。

ホノルルの2018年のインフレ率(2017年同期比)は、上半期は1.6%増であったが、下半期は2.1%増となった。

ハワイのエコノミストは、1年以上前から、観光客数・支出が過去最高を記録しているにもかかわらず、成長が鈍化していると指摘している。破産の増加、失業率の増加、および銀行ローンの減少が、成長の鈍化の兆候だと考えている。

「2018年のハワイの経済成長率は1%と推定され、過去20年間の平均1.8%/年よりも低く、2018年の米国の2.9%より低い。昨年史上最低の2%を記録したハワイの低い失業率は、州の経済成長を制限している」とティアン氏は述べた。「通常の経済では、失業率が低いとインフレ率は高くなるが、現在のハワイの状況は失業率が低くインフレ率も低い。ハワイは労働力が逼迫しており、ビジネスの成長、経済の成長を阻害している。倒産件数と失業率の上昇は、ハワイの経済成長が鈍化していることを示している。低い失業率が持続しており、低い失業率と低いインフレ率が共存している異常な状態である」と同氏はコメントした。

 

(日刊サン 2019.01.24)