日刊サンWEB

過去記事サイト

ハワイ不動産ニュース: 州の失業率が21カ月ぶりに上昇

12月のハワイの失業率は4カ月連続で上昇し、州の経済成長が鈍化していることを裏付けるものとなった。

州労働・産業関係局(DLIR)の最新のデータによると、12月の失業率は21カ月ぶりに2.5%に上昇した。それは、まだ歴史的には低い水準だが、4月と5月の史上最低の2%を0.5%上回った。ハワイの失業率が2.5%に達したのは2017年4月以来のことである。

「ハワイ経済が減速しているだけでなく、全世界経済も減速している」と、州ビジネス・経済開発・観光省(DBEDT)のチーフ・エコノミストのティアン氏は語った。

DBEDTは、今年のハワイの失業率は、2018年の2.3%から2.5%に上昇すると予測している。

同氏によると、2019年の世界経済は2.9%成長し、2018年の3%を下回り、2019年の米国経済は2.5%成長し、2018年の2.9%を下回る見通しである。ハワイの観光産業は大きく、世界経済の減速はハワイに悪影響を与えるであろうという。

ハワイの失業率は、1カ月にも渡る連邦政府の部分的閉鎖の影響をまだ受けていないが、失業保険の申請は増え始めている。

失業率が上昇しているにもかかわらず、12月の非農業部門雇用者数(複数の職を持つ者を含む)は、前月から1,100人増加した。レジャー・サービス業界の伸びが最大で、1,300人の雇用が増加した。これは主に、ユナイテッド・ヒア・ローカル5のホテル労働者がオアフとマウイのホテル・ストライキの終了させたことによるものである。建設業界では600人の雇用が増え2番目に大きな伸びを示した。政府関係の雇用者数は、主に総選挙関係の雇用が減った為、1,400人減少した。

非農業部門雇用者には自営業者は含まれない。失業率の上昇と給与雇用者数の増加という矛盾した動きの原因は、自営業者数が減少したことによるものであろう、とティアン氏は述べた。

雇用されている者、失業中だが積極的に職を探している人、自営業の者を含む12月の労働者数は、11月の685,100から683,400に減少した。雇用されている者の数は668,750人から666,500人に減少し、失業者数は16,350人から16,900人に増加した。

一方、失業率はハワイ州の4つの主要な郡で低下した。州および全国の労働力データは季節要因が調整されているが、郡のデータは、冬休みや夏休みなどの季節要因が調整されていない為と見られる。

ホノルル郡の失業率は2.5%から2.2%、ハワイ郡は3.3%から2.9%、カウアイ郡は2.7%から2.3%に、そしてマウイ郡は2.6%から2.3%にそれぞれ低下した。マウイ郡内では、マウイ島が2.6%から2.3%に、モロカイ島が4.6%から4.3%に、ラナイ島が1.5%から0.5%にそれぞれ低下した。

 

(日刊サン 2019.01.30)