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ハワイ不動産ニュース:カメハメハ・スクールズ、ホノルル都心部で大規模開発

ハワイ最大の地主でネイティブ・ハワイアンの子供たちの教育に携わってきたカメハメハ・スクールズ財団(KS)は、近い将来住宅開発の主役に躍り出る可能性がある。 資産総額120億ドルの同財団は、今後数年間にホノルルの都心部に8千~1万戸の住宅を建設する計画である。

 

進行中のプロジェクトには、ワイパフのアフォーダブル住宅、ワイアワの新住宅団地、モイリイリの学生用住宅、カカアコの高層コンドなどがある。 最大規模の計画は、現在工場地帯となっているカパラマ・カイ地区に4千〜5千戸の住宅を建設するものである。

 

KSの代表者は最近、計画の内容を公表し、同財団は利益追求しながら生活費を押し上げている住宅の供給不足の緩和に貢献するつもりである、とコメントした。

 

KSの商業用不動産部のウォルター・トームス部長は、「我々は、所有する土地を利用し社会に貢献する機会と義務があり、最も重要な部分が住宅開発である」と述べた。 KSの住宅開発計画の規模から判断すれば、KSはハワイで最大の開発業者の一つになる可能性がある。

 

KSの計画の中には、直ぐに着工予定のものもあれば、計画段階のものもある。昨年KSの理事会で承認されたカパラマ・カイのプロジェクトが最大で、ホノルル・コミュニティ・カレッジの隣(高速鉄道駅が建設される予定)のカパラマ運河沿いのカパラマ・カイに4千から5千戸の高層タワー住宅団地(アフォーダブル住宅を含む)が計画されている。

 

KSの所有するこの105エーカーの土地には、カパラマ・ショッピング・センター、ディリンハム・プラザ、ワイアカミロ・ショッピング・センター、多数の工場などが建っている。

 

同財団が進めている短期プロジェクトには、パックス・アリーとハワイ大学マノア校のヴァーシティー・シアターがあったモイリイリの6.5エーカーの再開発があり、昨年初めに開発許可申請を行った。推定4億5千万ドルをかけた「モイリイリ・ゲートウェイ計画」と呼ばれるもので、学生用住宅、小売店、ホテルが計画されている。既に3つの業者と基本契約が締結されている。

 

さらに、高速鉄道駅から半ブロック離れたワイパフの土地に、200戸のアフォーダブル賃貸住宅と食料品店を建設する計画で、開発業者2社と開発計画の最終の詰めを行っている。

 

また、KSの住宅開発には、パール・シティーとワイピオの間の新しいコミュニティを造成する計画、カカアコの29エーカーの敷地の第5区画での住宅建設、が含まれる。カカアコでは、2012年の複合住宅「シックスエイティ・アラモアナ」の建設、2014年の複合商業施設「ソルト」の建設、等の開発を行ってきている。

 

(日刊サン 2019.05.02)