カード詐欺が社会問題となっている中、ハワイの銀行は、テクノロジーを使用してリスク低減のための対策を施している。 カード詐欺被害は年々拡大している。
最近では、アメリカ最大手銀行JPモルガン・チェースが、サイバーアタックにより米国金融機関史上最大規模となる顧客情報流出を認めた。
ハワイ州連邦クレジットユニオン、セントラル・パシフィック・バンクそして、バンク・オブ・ハワイは、カード詐欺行為に対する保護を強化している。
ハワイ州連邦クレジットユニオンとセントラル・パシフィック・バンクは、カード管理機能を導入し、客が申し込みの際に、自分のカードを管理システムに入れるか否かを決定することができる。
またその申込書で、クライアント自身が限度額、商業カテゴリーや特定のエリアなど設定範囲を決定することもできる。さらには、カード保持者が警告機能を設定でき、取引が承認されたり、拒否された場合に、連絡がいくようになる。
その他のハワイの銀行は、テクノロジーによる保護を模索している。 カード詐欺を減らすための別の策として、チップやピンを使用したカード、もしくはICカードの一種EMVカードの導入を進めている。
8月21日には、バンク・オブ・ハワイが、新チップを搭載したデビットカードを導入した。11月の頭には、チップ搭載のバンク・オブ・ハワイ・VISAクレジットカードを発行。第2四半期後半にはアメリカンエクスプレス版を発行する計画でいる。
一方セントラル・パシフィック・バンクは、10月5日までにすべてのカードをEMVカードに変換した。
テクノロジーの使用について、アメリカは世界の多くの国々から10年以上も遅れをとっているとして、議論が重ねられていた。
時代遅れのテクノロジーという批評について、セントラル・パシフィック・バンクの副社長兼電子バンクマネージャーのフローレンス・ナカムラ氏は、「EMVテクノロジーは、商取引上で行われる詐欺行為から、カード保持者の情報を保護するのに絶大な効果があり、カード業界の詐欺対策にとって大きな前進だと思います」と話している。
ハワイ州の金融機関の中には、EMVカードに移行するかどうかまだ決めかねている企業もある。