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ハワイ経済ニュース:ハワイの観光、9月も堅調

9月の州内の訪問数と訪問者支出額は増加した。ハワイ観光局(HTA)が10月30日発表した暫定統計によると、9月の州内の旅行者支出額は、前年同月から6%以上増加して12億8000万ドルとなり、訪問者数は4%増加し724,863人となった。プレザント・ホリデーズ社のジャック・リチャード社長は、「ハワイの観光市場は、8月後半と9月初旬のハリケーンを考えると、想像していたより良い業績をあげた」と語った。 同氏は、増加の原因は、環太平洋の航空座席数が前年比10%増の1,020,217席に増えたことと消費者心理の向上であると述べた。東海岸や西海岸からの訪問者と日本とカナダを除く海外からの訪問客は増えたが、日本人旅行者の数と支出額は減少。カナダ人旅行者の数は減少し支出額は横ばいであった。

 

島別では、オアフ島とマウイ島の訪問者数は増加し、マウイ島の訪問者数は増加し支出額は横ばいであった。クイーン・カピオラニ・ホテルのパーキンス総支配人は、オアフ島の観光業は堅調で、この好調さは継続するであろう、ワイキキのホテルへの投資がオフ・シーズンでも旅行客を呼び寄せている、と語った。ハワイ島では、訪問者数と支出額とも14%減少した。キラウエアの噴火は収まり、ハリケーン・レーンと熱帯性低気圧オリビアは予想ほどの脅威にはならなかったが、フライト・キャンセルが悪影響を与えた。「ハワイ島の観光市場は、今年終わりまで弱含みで推移するだろう。HTAは、幹部人事刷新を行い、ハワイ島の宣伝を開始し、ボルケーノ・ハウスと航空ツアーの再開を積極的に売り込む必要がある」とリチャーズ氏は語った。HTAの社長兼CEOのジョージ・シゲティ氏は10月31日で退任した。このポジションと春以降空席となっている最高総務責任者と最高マーケティング責任者が任命される予定である。HTAのトップ3のポジションが空席の間は、HTA会長のリック・フライド氏とHTAスタッフが代行する。一方、オアフ島とマウイ島でのホテル・ストライキが州の観光業にとって大きな脅威になっている。リチャード氏は、「私は、たくさんの問題が起こっている2018年から抜け出したい」と述べた。それでも、2018年は観光業にとって非常に堅調な年であった。今年の1-9月の州全体の訪問者支出額は、昨年同期比10%近く増加し136億ドルとなった。訪問者数は7%近く増加し750万人近くになった。

 

(日刊サン 2018.11.13)