ハワイ州の自動車販売が勢いを失っている。2月18日付けのハワイ・オート・アウトルックの四半期報告書によると、ハワイ州の新車登録台数は7年連続で上昇していたが、2018年に4.4%減少し、2019年の販売はさらに減少す
ると予測されている。
ハワイ・オート・アウトルックの編集者、ジェフ・フォルツ氏は、「市場減速を示すいくつかの兆候が見られる。GDP(国内総生産)の成長は鈍化しているように見え、金融市場の安定性と世界経済の成長に懸念が高まっている。しかし、堅調な労働市場は、魅力的な新製品の継続的な投入と相まって、今後18ヶ月間の急激な下落を下支えするはずである」と述べた。
5万6千520台という2018年の新車登録台数は、最近の最高値に近いが 5万4千39台の登録のあった2014年以来最低の数字である。2017年の登録台数は、5万9千137台であった。ハワイ自動車ディーラー協会のために同報告書を作成しているハワイ・オート・アウトルックは、今年の登録台数を5万4千750台と予想している。それは2年連続の下落を意味するが、6年連続で5万台を超えることになる。2018年の第4四半期だけを見ると、州全体の登録台数は1万3千438台から1万3千310台に減少した。ハワイ市場の減速は、2018年に新車登録台数が0.9%下落した全国的な傾向と一致している。
バン、SUV、ピックアップを含む軽トラックは、相変わらずハワイのNo.1チョイスで、その全登録台数に占めるシェアは、前年比0.8パーセント増加し、全体の登録台数の67.9パーセントを占める。軽トラックのシェアは、2012年は48.7パーセントで、大きく増加している。近年ガソリン価格が安定していたために軽トラックの人気が急上昇した。より広いキャビン・スペースと、道路をよく見渡せる高い位置に運転席を持つ点も人気を高めた要因である。一般車の人気は下落し続けており、昨年の登録台数は13.9%減り、シェアは32.1%に減少した。2018年のメーカーごとのシェアを見ると、トヨタが26.8%のシェアでNo.1で、次いでホンダが14.8%、ニッサンが9.5%であった。
(日刊サン 2019.03.02)