ハワイ大学経済研究機構(UHERO)の10月4日の報告書によると、ハワイの建設業界支出は、昨年10億ドル拡大し95億ドルになり、今年と今後2年間はこの10年間で最大の96億ドル~97億ドルの間で推移するものと予想されている。
建設開始されていない契約済の案件が多くあり、それらが今後数年間、業界支出を比較的高いレベルに維持するものと思われる。
現在進行中の大型住宅建設プロジェクトには、オアフ島アラモアナ地区のアズーア・アラモアナ、ザ・セントラル・アラモアナ、ハワイ・シティ・プラザ。カカアコ地区のノホナ・ハレとコウラ、アアリイ。そしてワイキキのリリア・ワイキキなどがある。
また、エヴァ・プレインのコア・リッジの分譲住宅地も開発中で、今後10年以上にわたり供給される予定。また、多くの小規模住宅プロジェクトも、進行中または今後2年以内に着工される予定である。
計画中のホテル・プロジェクトには、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジでの新タワーの建設とタパ・タワーの改修、シェラトン・プリンセス・カイウラニ・ホテルの再開発、キングス・ビレッジの跡地にタイムシェア建設がある。
公共事業では、高速鉄道建設やダニエル・K・イノウエ国際空港の近代化工事が進行中だ。一方、コールドウェル市長が推進するブレイズデル・センター再開発(総工費8億ドル)には市議会が反対している。
新刑務所建設(総工費5億2500万ドル)は、環境審査を通ったばかりで、アロハ・スタジアム再開発(3億5千万ドル)の計画は、来年または2021年初頭に決定する予定。 計画されている公共事業の進展具合で、極端な労働者不足に直面する可能性がある。
UHEROは、今年のハワイの建設労働者数は、3万6500人に、2020年に3万7200人に、2021年には3万7300人なると予想している。最近のピークは2016年の約3万8千人である。
建設費は、トランプ大統領の鉄鋼・他の材料への関税引き上げによって、昨年は2%から5%上昇したと考えられているが、UHEROは、建設コストは今後3年間で年率2%未満しか上昇しないと予測している。
(日刊サン 2019.10.19)