州のデータによると、昨年ハワイの不動産所有者の差押え件数は前年の1,461件から13.7%減少し1,261件になり、2014年から5年連続で減少した。雇用、個人所得および国家経済の緩やかな成長が背景にあると思われる。
一方、金利が相対的に低く個人住宅の価値が上昇している好調な経済状況にも拘わらず、離婚、個人破産、病気、その他の個人的な事情で差押えに至るケースは多い。
差押えのデータを公表した州司法機関によると、ハワイの差押え件数は2013年に3,430件となりピークに達し、2014年に2,084件と減少し、その後も件数は減少し続けている。
2013年以前のハワイの差押えのデータは、差押え関連法が度々変更されているので比較が困難である。
2011年まで、ほとんどのハワイの差押えは、裁判所が絡まないプロセスで行われていた。しかし、そのプロセスは借手にとって不公平であり、貸手の手続き乱用に繋がる恐れがあると批判されていた。
そのため、州議会は2011年半ば、差押え関連法を改正し、全ての差押えを州裁判所に提起するように義務付けた。
裁判所で提起された訴訟には、商業用不動産の所有者に対する訴訟、コンドミニアム組合の住居人に対する維持管理費またはその他の税金の未払いに関する訴訟、が含まる。コンドミニアム組合の訴えは、裁判所が絡まない非司法手続きでも行うことができる。
タイムシェア物件を含むその他の差押えは、通常、非司法プロセスによって行われるが、発表された司法データには含まれていない。
(日刊サン 2019.03.23)